『信教の自由を脅かす解散命令』「2025年 SALTY特別講演会」<9/23 大阪>

写真:会場と参加者(大阪市中央公会堂 小集会室)

『信教の自由を脅かす解散命令』
「2025年 SALTY特別講演会」<9/23 大阪>

「2025年 SALTY特別講演会<9/23 大阪>」の動画が、「日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-」の公式 YouTube で3本アップされまた。

講師の 西岡力教授と、中川晴久牧師による講演(対談)は、それぞれの専門分野での貴重な資料や活動を踏まえた講演と対談のひと時となりました。

今回の講演会に参加された皆様の声やアンケートには、「今回の講演会に参加でき感謝でした。」「貴重な機会を提供してくださり、ありがとうございました。」など、たくさんの感想やSALTYの活動に対する励ましに満ちたご意見をいただきました。
皆様の貴重なご意見、ご提案に感謝いたします。

また、SALTYの働きにいつもご支援くださる皆様に、心より感謝申し上げます。

SALTY編集会議 一同より
(SALTY大阪チーム)

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皆様、今回の3本の動画を、どうぞご視聴ください。

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拉致家族に「何でもする」と語ったトランプ氏 −西岡力−

写真:北朝鮮拉致被害者家族会と訪日中のトランプ米大統領が面会(10/28)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

拉致家族に「何でもする」と語ったトランプ氏

西岡力 / 2025.10.29 (水)
 

 10月28日、北朝鮮拉致被害者家族会と訪日中のトランプ米大統領が面会した。被害者横田めぐみさんの母の早紀江さん、弟で家族会代表の横田拓也さん、被害者田口八重子さんの息子で同会事務局長の飯塚耕一郎さんをはじめ9家族14人と支援組織「救う会」会長の私が参加した。

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キリスト教会牧師として、最も言いたくないことを発言します。「異端カルト弾圧を『明日は我が身と思え』」 ~ 明石清正 ~

(アイキャッチ画像:米国務省のサイトから)

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

以下は、キリスト者のオピニオンサイト「ソルティー」の論説委員でもある、田口望牧師が、書かれた記事です。私も個人的に、同じ危惧を抱いています。

信教の自由の観点から旧統一協会の解散命令請求に反対します-田口 望-

私も、彼と同じように、この投稿をするのは、とても勇気が要ります。同じように、教会で、牧師としての働きの中で、統一協会系の異端からの救済に、間接的に関わってきたからです。

おそらく、日本の多くの教会関係者は、安倍首相暗殺よりはるか以前に、(以前は状況がはるかに酷かったので)この問題に取り組み、また、元信者の方の多くが、キリストの恵みによって救われているので、一般社会以上に、私たち教会の人たちのほうが、この感情は根強く、強いでしょう。

全体主義の空気を感じる、今の民主主義国

けれども、言わなければいけないと思います。その最も大きな一つは、私自身が、信教の自由が制限されている国での宣教経験があることです。その国と、民主主義国家であるはずの国々が似通ってきている、という問題があるからです。欧米諸国で多く起こってきており、韓国でも起こっていることを耳にし始めています。 “キリスト教会牧師として、最も言いたくないことを発言します。「異端カルト弾圧を『明日は我が身と思え』」 ~ 明石清正 ~” の続きを読む

韓国保守の極右化を憂う −西岡力−

写真:韓国 国会議事堂(Wikipedia より)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

韓国保守の極右化を憂う

 

 ■世界にはびこる自民族優先主義
 韓国で極右勢力が保守野党を乗っ取った。
 私は、昨年12月3日の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領による戒厳令宣布から始まった激動により、韓国政治の座標軸が右に寄り、右翼全体主義勢力、極右勢力が出現したと主張してきた。

 ついに国会300議席のうち100超の議席を持つ保守野党「国民の力」の代表に、尹氏弾劾に反対し不正選挙陰謀論を擁護する極右候補、張東赫(チャンドンヒョク)氏が選ばれた。

 一方、与党「共に民主党」の代表には過激な左派である鄭清来(チョンチョンネ)氏が選ばれた。鄭氏は「国民の力」を尹氏による内乱に加担した非民主主義政党とし、憲法に基づき解散させるべきだと主張している。「国民の力」が極右に乗っ取られた結果、政党解散要件を自ら準備した結果になったと、常識的保守の代表である趙甲済(チョガプチェ)氏は語っている

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反日感情の政治利用が心配―新韓国大統領 −西岡力−

写真:李在明、金文洙、李俊錫候補の選挙ポスター

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

反日感情の政治利用が心配―新韓国大統領

 韓国大統領選挙で「共に民主党」の李在明氏が新大統領に選ばれた。得票率は49%だった。尹錫悦政権の与党だった「国民の力」の金文洙氏が41%、保守新党「改革新党」の李俊錫氏が8%だった。
 
今回の選挙は、昨年12月の尹錫悦大統領(当時)による戒厳宣布のため大統領弾劾が成立したことを受けて実施された。李在明氏と李俊錫氏は、戒厳宣布は憲法違反で許されないという立場だった。この2人の得票を足すと約6割に達する。左派系のハンギョレ新聞は選挙結果について「韓国国民が投票で内乱を審判した」と書いた。韓国の自由民主主義は大統領による戒厳宣布という憲法破壊行為を法治の枠の中で処分した。それがこの選挙の第一の意味だ。

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韓国保守派の極右化を憂える −西岡力−

写真:ソウル市鐘路区にある憲法裁判所庁舎(Wikipedia より)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

韓国保守派の極右化を憂える

西岡力 / 2025.04.07 (月)

 4月4日、韓国の憲法裁判所が尹錫悦大統領を罷免した。韓国は陰謀論に取り付かれて戒厳令を宣布した大統領を憲法の枠の中で退けることに何とか成功した。

 ●戒厳宣布の大統領罷免
 憲法裁判所は全員一致で、戒厳宣布を重大な憲法違反、法律違反と認めた。韓国憲法は大統領に戒厳宣布の権限を付与しているが、「戦時、事変またはこれに準ずる国家非常事態」の場合、という要件を付けている。
 戒厳談話や憲法裁判所の審判で尹氏と弁護団は、野党が圧倒的多数を占める国会が「犯罪者集団の巣窟となり、立法独裁を通じて国家の司法・行政システムを麻痺させ、自由民主主義体制の転覆を企てている」として、宣布要件が満たされていたと主張した。また、現在の国会議員を選出した昨年4月の総選挙で国外勢力の介入による大規模な不正が存在したとか、戒厳宣布は野党の横暴を国民に知らせるための「警告性戒厳」「啓蒙令」だったと主張した。
 しかし、憲法裁判所は、野党との葛藤や不正選挙への疑いは「政治的、制度的、司法的手段を通じて解決すべき問題であって、兵力を動員して解決できるものではない」と述べ、国民への警告は憲法の定める戒厳の目的に当たらないとした。

解散命令は信教の自由を侵す―旧統一協会問題 −西岡力−

写真:東京地方裁判所(Wikipedia)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

解散命令は信教の自由を侵す―旧統一協会問題

令和7年3月31日

 3月25日、東京地裁は世界平和統一家庭連合(旧統一協会)に対して宗教法人としての解散命令を下した。家庭連合は即時抗告をするというので、上級裁判所の判断を待つことになる。だが、今回の決定で、わが国の信教の自由は大きく制限されたと思う。家庭連合の教義には全く同意できない。しかし、数十年間、この国で宗教法人として認められて宗教活動を行ってきた団体が、政府の突然の法人解散要件の変更とその遡及的適用で解散請求がなされ、地方裁判所が請求を受け入れる事態に、恐怖を感じざるを得ない。

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「慰安婦は売春婦」発言の韓国教授の無罪確定 −西岡力−

写真:「歴史認識問題研究会」のサイトより
2023年3月16日、歴史認識問題研究会訪韓団と
懇談する柳錫春元教授(写真左から2番目)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

「慰安婦は売春婦」発言の韓国教授の無罪確定

韓国の学問の自由は守られた。大学講義の中で戦時中の慰安婦の強制連行を否定し、慰安婦は「売春の一種」に従事していたと発言したことで刑事訴追された柳錫春・前延世大学教授の無罪が確定した。2月13日、韓国最高裁判所は、この発言は名誉毀損罪に当たらないとした高裁判決を維持し、検察の上告を棄却した。

 

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有本明弘さんのご逝去について − 西岡力 −

写真:拉致被害者御家族等との面会 (有本明弘さん:前列の右)
令和6年3月4日(首相官邸のサイトより)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長

有本明弘さんのご逝去について

2月15日、家族会の創設メンバーである有本明弘さんが逝去された。

明弘さんは奥様の故嘉代子さんとともに、家族会・救う会ができる前から、拉致被害者救出運動に取り組んできた先駆者だった。その有本さんご夫妻がついに恵子さんと抱き合うことがかなわなくなってしまった。一緒に戦ってきた者として、悲しいし、悔しい、そして申し訳ない。

明弘さんは90歳を過ぎても新聞とテレビでニュースを見て国内外の政治情勢について考え、恵子さんをはじめとする拉致被害者をどのように助けるのかについてご自身お考えをまとめて、私たちや、首相や担当大臣を始めとする政府、有力国会議員に伝えてきていた。

昨年12月、林芳正担当大臣に政府がどのような道筋で被害者を助けようとしているのかを明らかにせよと強い調子で迫っていた姿を思い出す。

ご逝去の翌日の16日、私たち家族会・救う会は合同会議を開き「時間がない、政府は親の世代が存命のうちに全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ」という新運動方針を決めたところだった。

残る家族会メンバーの親世代は横田めぐみさんの母の早紀江さんお一人になってしまった。私たちは新運動方針に沿った国民運動を全力で展開していく決意を新たにするものだ。

 

令和7年2月17日

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 西岡 力

不正選挙陰謀論を信じる尹氏と支持者 −西岡力−

写真:尹錫悦大統領と青瓦台

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

不正選挙陰謀論を信じる尹氏と支持者

2020年 1月20日

韓国の尹錫悦大統領支持派は昨年12月31日に大統領への逮捕状が出てから連日、数千から数万人を集めて路上集会と大規模デモを行ってきた。その一部が1月19日未明、勾留令状発付を決めたソウル西部地裁を一時占拠し器物破壊を行った。
尹大統領支持派は白地に赤い文字で「STOP THE STEAL」と書かれた紙のビラを持っている。これは米大統領選でトランプ氏の支持者が掲げた「不正選挙で票を盗むのをやめろ」という意味のスローガンだ。裏側には「CCP OUT」の文字があった。「中国共産党出て行け」という意味だ。尹大統領支持者は韓国で中国共産党が介入した不正選挙があったと信じているのだ。

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