多民族を誇る国の「同化政策」 – 臼井猛 –

写真:延吉芸術館とその前に立つ朝鮮族 Copyright by Senkaku Islands  (Wikipedia より)

臼井猛
SALTY論説委員

 前回、習近平体制において、キリスト教会を中国化する計画を中国が実行していることについてお伝えしました。今回は、多民族国家であることを誇っているはずの、中国共産党政権が、一気に、同化政策に舵を切っていることをお伝えしたいと思います。

中国は56の多民族国家

 私が中国で生活して驚いたことの一つは、少数民族に対する優遇政策でした。世界には多民族国家は数多く存在しますが、中国もその一つです。多数派は漢族で9割以上を占めますが、合計56もの民族がいます。こちらのサイトを見ていただければ、中国人といっても、これだけ多くの民族がいることに驚かれることでしょう。彼らが常に携帯しなければいけない身分証には、民族の欄があります。中国と言えば、漢族のイメージですが、チャイナドレスとも呼ばれる旗袍は、元々、漢族ではなく満州人のものでした。

民族の言語を守らせる政策

 少数民族の自治州や自治区に行けば、看板などの表記や公文書は、その民族の言語と漢語(中国語)の併記が義務付けられています。写真は、北朝鮮の国境に面する、吉林省の延辺朝鮮族自治州の首都、延吉の町の様子です。韓国の街並みのように朝鮮語もあり、そして中国語もあります。 “多民族を誇る国の「同化政策」 – 臼井猛 –” の続きを読む

コロナ禍における礼拝の自由 −明石清正−

・写真:Grace Community Churchの礼拝の様子

 

 

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 

 我が国の政府の新型コロナウイルス対策で、世界の中で特徴的なのは、「強制力がない」ということです。世界中で、同じ自由民主主義体制の国々で、数々起こっている公権力の暴走、監視社会の拡大が見受けられる中で、日本国憲法を遵守し、私権を守るべく抑制しています。アメリカ、韓国、オーストラリア、イスラエルと比べ、そして日本を考えてみましょう。

礼拝を献げることによる罰金や逮捕

 こちらの世界宣教の祈りの課題をご一読ください。

【9月1日世界宣教祈祷課題:米国】

 アメリカの多くの州では、屋内で礼拝を献げると罰金、もしくは逮捕までされるという状況になっています。私は、ここで取り上げられている教会と同じカリフォルニアにある教会とのつながりがあり、注視していました。3月における流行では確かに、ほとんどの教会が知事の命令に従っていました。5月になってもその禁止令が解除される様子がなく、多くの教会がペンテコステ礼拝(5月31日)を契機に再開を始めました。ある時は、「礼拝は献げてよいが、賛美の歌は歌ってはいけない。」とされ、そして今は屋内の礼拝を禁じています。

 ここで大事なのは、感染対策は取る最善の努力をしていると訴えても、一律に禁じられていることです。確かにクラスター現象は教会などの集会で起こっています。けれども、感染する可能性として同等はそれ以上かもしれない施設や集会は許されているのに、教会には厳格な基準が設けられてるという不公平感が残ります。この記事に出てくるGCCは、今現在、教会が借りている公の駐車場が使えなくされ(記事)、9月10日には、逮捕もしくは罰金の判決を、ロサンゼルス高等裁判所が下しました。(記事“コロナ禍における礼拝の自由 −明石清正−” の続きを読む

一座建立 −久保田典彦−

『キリシタン史からのメッセージ』
 高槻・Ucon:第31回 

 

 

 

 

━ 久保田 Ucon 典彦 ━

阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主催

一座建立

 

● 髙山右近たち、キリシタン時代の 茶の湯において、大切に考えられていた 3つの事柄は

「 市中の山居(しちゅうのさんきょ) 」 「 和敬静 ( 清 ) 寂(わけいせいじゃく) 」 「 一座建立(いちざこんりゅう) 」 

 ━━ ということでした。

● 「 一たび 茶によって結ばれた 人間相互の結合は、いかなることがあっても、鎖断することがない。」  ( 西村 貞  「 キリシタンと 茶道 」 )

 “ 一たび キリスト によって結ばれた 人間相互の結合は、いかなることがあっても、鎖断することがない。”

 ━━ と 言えそうですネ。

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習近平体制における中国の教会の変容 – 臼井猛 –

臼井猛
SALTY論説委員

大雑把な監視体制

 私は、中国で、ある働きをして数年いました。文化や習慣、制度が日本とはまるで違うので、初めの2年ぐらいは面食らいましたが、主が中国を愛する心を与えてくださいました。本当に中国が好きになり、今も愛しています。 “習近平体制における中国の教会の変容 – 臼井猛 –” の続きを読む

拉致問題で「ともに闘ってきた」首相の辞任「とても残念」

写真:首相官邸のホームページより 2020- 8/28

 

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長

 

拉致問題で「ともに闘ってきた」首相の辞任「とても残念」

 たとえ健康上の理由だとしても、北朝鮮による拉致問題が解決していない段階で安倍晋三首相が辞任を表明したことはとても残念だ。

 今年2月、拉致被害者の有本恵子さん(60)=拉致当時(23)=の母、嘉代子さんが94歳で亡くなったときも、6月に横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父、滋さんが87歳で亡くなったときも、安倍首相は「ともに闘ってきた」と悔しさを口にしていた。

 いま、首相辞任により問題解決の闘いの場から離れることは私たちも悔しいが、本人が一番、心残りだろう。

 安倍首相は北朝鮮に対しては先に圧力をかけ、その後で交渉する「先圧力、後交渉」という戦略で拉致問題に臨んだ。 これはかなり成功したと思う。

 まず経済制裁と国際包囲網で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権にかなり圧力をかけた。さらに安倍首相の努力もあり、米国のトランプ大統領が金正恩朝鮮労働党委員長に拉致問題解決を直接迫るところまでこぎつけた。

 だから、安倍首相は圧力段階は完成したと考え、昨年5月、金委員長に無条件での首脳会談を提案していたところだった。

 

 拉致問題は単に安倍政権の最優先課題ではなく、日本の最優先課題のはずだ。

 後を継ぐ政権には、安倍政権が造った制裁と国際包囲網の枠組みをいかして、必ず拉致問題を解決してほしい。

 

(産経新聞 8月29日掲載)