21世紀にもなって、どうして? −亀井俊博−

写真:大阪・梅田_カリヨン広場(東側より北方向)
(撮影:2022-0522_Piyo ePub Communications)

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

21世紀にもなって、どうして?

2022・5・25

 “21世紀もなって、どうしてこんな事が起こるのか?”と、ロシアによる非道なウクライナ侵攻の悲惨な映像を見ながら嘆く。某TV番組でパネラーの一人が、こう嘆いて“19世紀じゃあるまいし”と付け加えた時、別のパネラーが“人間って19世紀でも21世紀でも本質は変わりませんよ”と応じた。すると慨嘆者は“そんなことはない、人間は進歩するものですよ!”と色を成して反論していた。

 私は両面あるよなあ、と言うのが実感ですね。文明文化は進歩発展するかもしれないが、道徳面では進歩も発展もないのではないか、と言うのが偽らざる人間の実態ではないのかと思うのです。以下の論は現代世界を俯瞰した非人称的、さらには三人称的記述であり、二人称的あるいは一人称的当事者の悲惨さを捨象したものではありますが、こう言う論述も必要ですので、のべてみます。

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隣(国)人を愛しなさい −亀井俊博−

写真:小麦の収穫(撮影:5月_Piyo ePub Communications)

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

「隣(国)人を愛しなさい

2022・5・20

       韓半島の二大基本原理

 5月10日、韓国の尹錫悦新大統領就任式が挙行され、日本から林外務大臣が祝賀に訪れました。その前の4月24日には新大統領特使が日本を訪れ、関係修復の新大統領親書を岸田首相に手渡しました。5年の任期を全うした革新系文在寅大統領と日本の、長かったギクシャクした関係がやっと終わり、本来の友好関係が回復されることを願う私にとっては、まさに雪解けの春の音信です。

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日本民族「性悪説」の檻から出よ −西岡 力−

写真:日本国憲法(国立公文書館デジタルアーカイブ)

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授

日本民族「性悪説」の檻から出よ 

 わが国が主権を回復して70年になる。ところがロシアの侵略戦争を前にしても憲法を改正して国軍を持つという主権国家なら当然なすべきことを未(いま)だにできないでいる。その根本的理由は日本民族「性悪説」の檻(おり)に閉じ込められ、精神における主権回復ができていないことだと、私は考えている。

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未だ米国に支配されている日本 – 中絶や同性婚から見る ~ 明石清正 ~

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 今、米国社会で中絶の賛否が大きな話題となっています。「(米国の)連邦最高裁は2021年12月から、南部ミシシッピ州が導入した「中絶制限法」の合憲性をめぐって審理を続けている。この中で同州は女性に中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を見直すよう求めていた。米政治サイトのポリティコが2日、同判決を覆す最高裁の多数派意見の草稿を入手したと報じた。」(日経5月4日「中絶制限、米最高裁草稿リークで激震 大統領は反対」)

 日本に生きるキリスト者にとって、同性婚や中絶の問題は、とっても複雑な思いになり、難しいと感じています。中絶のことは、日本では政争にもならない問題ですが、なぜこのように大きく報じられるのか?これは、キリスト者でない方であっても、大いに関係する問題であり、日本社会に生きる難しさを感じます。なるべく、整理してお話ししていきたいと思います。

日本人の知る同性婚や中絶は、主に米国発

 ひとえに、日本国がいかに米国の影響下にいるかを、まざまざと見せつけられる出来事なのです。

 第一に、同性婚が今、世界の潮流であるように思われていますが、世界を見渡せば、西欧の世俗社会の運動にしか過ぎないものだということです。

 今、ロシアがウクライナを侵攻し、東欧諸国は猛烈に反攻していますが、同性愛については、両者とも反対の立場です。東方教会の影響があるからです。中東の東方教会も反対の立場です。イスラム圏は言わずもがなです。 “未だ米国に支配されている日本 – 中絶や同性婚から見る ~ 明石清正 ~” の続きを読む