不正選挙陰謀論を信じる尹氏と支持者 −西岡力−

写真:尹錫悦大統領と青瓦台

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

不正選挙陰謀論を信じる尹氏と支持者

2020年 1月20日

韓国の尹錫悦大統領支持派は昨年12月31日に大統領への逮捕状が出てから連日、数千から数万人を集めて路上集会と大規模デモを行ってきた。その一部が1月19日未明、勾留令状発付を決めたソウル西部地裁を一時占拠し器物破壊を行った。
尹大統領支持派は白地に赤い文字で「STOP THE STEAL」と書かれた紙のビラを持っている。これは米大統領選でトランプ氏の支持者が掲げた「不正選挙で票を盗むのをやめろ」という意味のスローガンだ。裏側には「CCP OUT」の文字があった。「中国共産党出て行け」という意味だ。尹大統領支持者は韓国で中国共産党が介入した不正選挙があったと信じているのだ。

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トランプ2.0のゆくえ −亀井俊博−

写真:White House Wikimedia より

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「芦屋福音教会」名誉牧師
「聖書を読む集い」牧師

“トランプ2.0のゆくえ”

2025年1月16日

            トランプ2.0

アメリカのトランプ2.0大統領政権が1月20日にスタートします。
この異形な政権の基盤は何か?またその目指すところは何か?世界はその影響を免れないがために、注目しています。以下、様々な意見を勘案しながら、筆者なりの理解を申し述べたいと思います。

            支持基盤層

まず、この特異な政権の支持基盤です。1.0政権時代と今回の選挙運動中の動きの中で分かってきた事ですが、米国の歴史の中核を形成してきた多くの民衆です。しかも彼らは時代の激変に取り残され、努力が報われずルサンチマン(怨恨)が鬱屈していた。それを敏感に掬い上げたトランプ氏が彼らの代弁者となり、支持の岩盤層を形成した。具体的には、昔はWASPと呼ばれた白人アングロサクソン男性中心福音派プロテスタント、それも非大卒労働者です。

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「ケビン・ドーク先生を囲む会」開催! -SALTY-

「ケビン・ドーク先生を囲む会」開催される!

 〜 SALTY編集会議ー2024年東京 〜

12月2日(月)午後2時より、東京都荒川区西日暮里の 「カルバリーチャペル・ロゴス東京」の教会を会場に、SALTY編集会議「ケビン・ドーク先生を囲む会」が開催されました。

カルバリーチャペル・ロゴス東京

毎月一回、ZOOMによる編集会議を開催していますが、今回は、昨年9月の「第7回 日本伝道会議」以来の1年2ヶ月ぶりの リアル編集会議でした。

創立メンバー9名に新たに1名加わり、10名となった編集会議のメンバー(大阪チーム、愛知・岐阜チーム、東京チーム)ですが、今回、後藤牧人顧問を交えて10名が参加し、ケビン・ドーク先生の講演とディスカッション、また、お互いの働きや取り組みの近況報告など、密度の濃い4時間の編集会議となりました。

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トランプ氏当選を拉致解決のチャンスとせよ−西岡力−

写真:2019年6月30日 米朝首脳会談(Wikipedia)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

トランプ氏当選を拉致解決のチャンスとせよ

トランプ第2期政権の登場は、北朝鮮による拉致被害者救出のチャンスになり得る。

トランプ氏は第1期政権時代、日本人拉致問題に精力的に取り組んだ。2017年の国連演説で「13歳のかわいい少女」が拉致されたとして横田めぐみさん拉致に言及し、北朝鮮を糾弾した。拉致被害者の家族会とは2回もじっくり面談して訴えを聞き、その場で被害者有本恵子さんの父、明弘氏が渡した手紙に、直筆の返事を送ってきた。故安倍晋三元首相は私に、「一緒にゴルフをすると大統領と長時間話ができる。トランプ氏と最初にゴルフをしたとき、カートの中でずっと拉致の話をした」と語った。 “トランプ氏当選を拉致解決のチャンスとせよ−西岡力−” の続きを読む

韓国与党惨敗で政権運営に厳しさ増す −西岡力−

写真:尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領  2023-3/16

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

2024.04.15 (月)

韓国与党惨敗で政権運営に厳しさ増す

 4月10日、韓国で国会議員選挙があった。韓国の国会は300議席の1院制で、任期は4年で解散はない。1回の選挙でその後1年間の立法府の力関係が決まる。結果は与党「国民の力」が108議席しか取れず、惨敗した。第1野党の「共に民主党」が175議席、曺国・元法相が3月につくった祖国革新党が12議席、その他野党5議席で、野党の合計は192議席だ。

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北の揺さぶりに日本は原則を曲げるな −西岡力−

 

 

西岡力
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麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

北の揺さぶりに日本は原則を曲げるな

北朝鮮の金正恩政権の対日姿勢が突然硬化した。岸田文雄政権はこれまでと全く変わらない原則的なことを言っているだけなのに、北朝鮮はそれを問題視し、いかなる接触も交渉も拒否すると高官が繰り返し表明している。

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織田元空将の正論に申し訳ない−西岡力−

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

織田元空将の正論に申し訳ない

産経新聞 令和6年2月8日

1月16日付「正論」(産経新聞コラム)で元空将の織田邦男氏が書いた「憲法に自衛隊明記が必要な理由」を読んで私は恥ずかしくてならなかった。織田氏は結論でこう書いた。

<国防という崇高な使命を果たす自衛隊を憲法に明確に位置付ける。自衛官に名誉を与えるだけでなく、国民に国防の当事者意識を持たせることになる。「13・2%」という異質性は、大いに改善されるだろう。ひいては抑止力強化に繫(つな)がり、結果として平和が守られることになる>(13・2%は「もし戦争が起こったら国のために戦うか」の問いに「はい」と答えた日本人の比率)

民間人が率先すべき論陣

自衛隊員に名誉を与えるべきというこのような論説を、命がけで国防に従事してきた元自衛官自身に書かせてはならないと私は考えてきた。われわれ民間人が率先してその論陣をはるべきだからだ。

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【対談】西岡×中川「統一協会解散請求への疑義」8−中川晴久−

【 教団の実像見た潜入劇 】


西岡
 そもそも中川牧師は旧統一協会とはどのような関わりをもっていたのですか。

中川 西岡先生も述べたようにキリスト教にとって旧統一教会は異端ですから異端の動きを二十五年間ウォッチしてきました。全国弁連の集会に参加したこともあります。ただ、この間、私の中でどうしても腑に落ちなかったのが、全国弁連界隈で聞かされる教団の話と、拉致や監禁などをされずに自然と信仰が失せて教団を離れた「自然脱会者」から聞く教団の話があまりにギャップがありすぎることでした。教団が悪いにしたって実際は一くらいの悪さが、十くらいの悪辣極まる話に膨らんだり、盛られている。そんな違和感がありました。そこで私は自分の素姓を明かさずに教団に入りこみ、教団の動きや真の姿を探る〝潜入取材〞を敢行したこともあります。

「主語が大きい」クリスチャンの発言に惑わされないで−田口 望−

日本キリスト教会館
田口望
田口望

 

 

 

 

田口 望
我孫子バプテスト教会 牧師
SALTY 論説委員

 

日本キリスト教協議会や日本福音同盟社会委員会なる団体がときおり、社民党や共産党のそれと見まがうような政治声明を出すことがありますが、この拙稿を読まれるクリスチャンもまたクリスチャンではない人もどうかそれらの主語が大きいクリスチャンの政治的な主張に惑わされないでください。

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【対談】西岡×中川「統一協会解散請求への疑義」7−中川晴久−

【 イギリス政府の先例 】




西岡
 公平に見るという意味で、先ほど言い足りなかったことがあります。それは二〇〇九年にコンプライアンス宣言を教団が出したでしょう。そのあとは裁判を起こされる数も確か四件だけで、かなり状況は変わってるんですよね。
中川 そう。拉致監禁による強制改宗が不法行為に当たるという司法判断が確定した二〇一五年以降は、この手法はさすがに彼らも使えなくなりました。すると二〇一六年以降の献金については教団に対する訴訟提起がなくなったのです。
 表では「教団にだまされた」「教団はけしからん」と言いながら、裏では重大な人権侵害を繰り広げ、個人の尊厳を踏みにじって、裁判の原告として教団を追及する。ですが、裏のシステムは伏せられていて、キリスト教会ですらこうした人権侵害にキリスト教の関係者が手を染めていた事実は今も全くといっていいほど語られていないのです。
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