“ごっこの世界を超えて”

 

 

 

 亀井俊博(バイブル・ソムリエ)

「聖書を読む集い」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

“ごっこの世界を超えて”

(2025年8月20日 執筆)

ごっこの世界

 保守の論客のひとり、佐伯啓思京大名誉教授の論説“戦後80年「ごっこの世界」”(朝日2025・6・27,オピニオン&フォーラム欄)を読んでの感想を記します。

 日本は今年2025年8月15日で戦後80年を迎えた。いつまで戦後〇〇年と問い続けるのか、それはあの大戦の意味づけが確定していないからだと佐伯は言う。その理由は歴史観の不在によるとも言う。戦後の自民党政権続投によりめざす“平和と繁栄”はほぼ成し遂げた。その日が1970年の「第一回大阪万博」であり、戦後復興の完成の時、沖縄復帰の時代、左翼運動の全盛期にして左翼学生運動の終焉でもあった。この年、評論家江藤淳が“「ごっこ」の世界が終わったとき”(諸君!1月号)を公表した。

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人類哲学裏話し −亀井俊博−

写真:「金環蝕」2012年5月21日

 

 

 

 亀井俊博(バイブル・ソムリエ)

「聖書を読む集い」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

“人類哲学裏話し”

哲学者の裏話し

 哲学(者)の裏話しです。
筆者は思想的なブログを書き連ねておりますので、長年結構色々な哲学・思想のお世話になっています。その実感として、何かとてつもなく難しい事を説いている論を読んでも、その核心は“なんだこの程度か、大げさな”と落胆する事が多い。高齢になると少々のこけおどしでは通用しない。それにしても大きな物語と言うか、新しい世界観を提示し、これからの人類や個人的にも道筋を照らすものがない。かつてフェミニズム論の上野千鶴子さんが、若い頃古代インド哲学にはまり、ありとあらゆる思考がそこに論じられていて、およそ人類の思考パタンはここに出尽くしていると悟り、哲学から方向転換したと書いていたのを思い出す。以後の人類の思考パタンは結局、古代インドの思考の焼き直しなのかもしれません。今は中国文明の台頭が大きいですが、どうも共産党の縛りが強いのか新しい哲学・思想はうかがえない。むしろ次の次に控えている、インドの熱帯雨林に繁茂する多様な植物の様な印度哲学・思想のジャングルの熱気の中から、次の世界思想が生まれてくる気がします。

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