西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 主筆
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授
入管法改正案は今国会での成立がなくなりました。ぜひ、改正案が早期に成立して欲しいと願う立場から、前回書いたネットコラムの続編を書きました。
<前回>:「入管法改正議論に欠ける国益への目配り」
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入管法改正を実現せよ
2021年(令和3年)5月19日
私は5月17日付の本欄で、送還忌避者(退去命令を受けながら送還に応じない外国人)の処遇などに関する出入国管理法改正案に関する論議に国益への目配りが不足しているとの問題提起をした。しかし、政府・与党は18日、今国会での改正案成立を断念した。その結果、送還忌避者の増加による収容長期化や仮放免者逃亡などの懸案が解決できず、収容者の人権擁護の困難さも解決されないままだ。
ぜひ、次の国会で改正案が成立することを願うが、そのためにはやはり外国人政策を巡る議論全体の偏向を正すことが必要だ。まず、今回の改正が送還忌避者対策だということを広く知らせなければならない。