脱原発・脱炭素対策とロシアのウクライナ侵略 ~ 明石清正 ~

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

節電だけでなく発電の課題

 日本のマスコミで、なぜ話題になっていないのか?とても不思議なのが、以下の記事です。今、政党、政治家で明確に国民に問わなければいけないと言っているのが、国民民主党の玉木氏です。「節電もいいが、発電をどうするのかということを正面からきちんと議論すべきだと思う」このように言って、今年夏の参院選の争点になり得る、と言っています。

国民・玉木氏、原発のあり方「参院選のテーマに」 電力逼迫で「節電もいいが、発電の議論すべき」

 本当にその通りです。私はかつて、しょっちゅう、停電が起こる国にいました。日本では考えられない、抜き打ち停電がありました。まさか、安定供給では世界に秀でる日本が、こんな危機を想像しないといけないなど思いもよりませんでした。

 今年の夏と冬も、先月の福島地震後の電力逼迫を経験するそうです。いつも節電をしていても、最も暑い時にこそ冷房がほしいし、最も寒い時にこそ暖房が欲しいです。そういう時に、敢えてそれらを付けるなと節電を呼びかける政府には、やはり、玉木代表の言葉を政府にも投げかけたい思いです、「発電をどうするのか?」ということです。 “脱原発・脱炭素対策とロシアのウクライナ侵略 ~ 明石清正 ~” の続きを読む

「亡国の環境原理主義」から思う似非キリスト教 −明石清正−

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 

 COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が、10月31日から11月12日まで、英スコットランド・グラスゴーで行われている中で、本書を読了しました。内容は、著者ご本人が以下の記事で書いています。

亡国の環境原理主義

 個人的に、地球温暖化問題には苦手意識があり、避けてきた問題でした。一つに、あまりにも二極化が進み、気候変動に対する懐疑派との対立が非常に大きいことがあります。もう一つは、数字との戦いがあり、私は理系肌では全くないので、避けてきました。

 しかし、もはや個人的には避けられない問題かもしれない、いや、世界規模の諸問題に通底する考え方が一つの線につながってきた思いがし、それを言葉にして述べる勇気を得ました。

 きっかけは、たまたま、教会に、関連する分野をお仕事にしておられる方がいることです。彼が私に、「環境”正義”、気候”正義”という言葉が欧米で使われています。その正義って、キリスト教があるから出てくる発想ですよね?」と感想を求めてきました。日本では二酸化炭素を「減らす」ことで貢献ができるというのが理解だけれども、二酸化炭素自体を悪と見なす二元論が気になっている。それは、もしやキリスト教から来ているのでは?ということです。

 一般の日本人で、この分野に詳しい人であれば、キリスト教が背後にあるのでは?という発想をするはずだと、私も強く思いました。案の上、本書では、次のようなくだりがあります。 “「亡国の環境原理主義」から思う似非キリスト教 −明石清正−” の続きを読む