織田元空将の正論に申し訳ない−西岡力−

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

織田元空将の正論に申し訳ない

産経新聞 令和6年2月8日

1月16日付「正論」(産経新聞コラム)で元空将の織田邦男氏が書いた「憲法に自衛隊明記が必要な理由」を読んで私は恥ずかしくてならなかった。織田氏は結論でこう書いた。

<国防という崇高な使命を果たす自衛隊を憲法に明確に位置付ける。自衛官に名誉を与えるだけでなく、国民に国防の当事者意識を持たせることになる。「13・2%」という異質性は、大いに改善されるだろう。ひいては抑止力強化に繫(つな)がり、結果として平和が守られることになる>(13・2%は「もし戦争が起こったら国のために戦うか」の問いに「はい」と答えた日本人の比率)

民間人が率先すべき論陣

自衛隊員に名誉を与えるべきというこのような論説を、命がけで国防に従事してきた元自衛官自身に書かせてはならないと私は考えてきた。われわれ民間人が率先してその論陣をはるべきだからだ。

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【対談】西岡×中川「統一協会解散請求への疑義」8−中川晴久−

【 教団の実像見た潜入劇 】


西岡
 そもそも中川牧師は旧統一協会とはどのような関わりをもっていたのですか。

中川 西岡先生も述べたようにキリスト教にとって旧統一教会は異端ですから異端の動きを二十五年間ウォッチしてきました。全国弁連の集会に参加したこともあります。ただ、この間、私の中でどうしても腑に落ちなかったのが、全国弁連界隈で聞かされる教団の話と、拉致や監禁などをされずに自然と信仰が失せて教団を離れた「自然脱会者」から聞く教団の話があまりにギャップがありすぎることでした。教団が悪いにしたって実際は一くらいの悪さが、十くらいの悪辣極まる話に膨らんだり、盛られている。そんな違和感がありました。そこで私は自分の素姓を明かさずに教団に入りこみ、教団の動きや真の姿を探る〝潜入取材〞を敢行したこともあります。

「主語が大きい」クリスチャンの発言に惑わされないで−田口 望−

日本キリスト教会館
田口望
田口望

 

 

 

 

田口 望
我孫子バプテスト教会 牧師
SALTY 論説委員

 

日本キリスト教協議会や日本福音同盟社会委員会なる団体がときおり、社民党や共産党のそれと見まがうような政治声明を出すことがありますが、この拙稿を読まれるクリスチャンもまたクリスチャンではない人もどうかそれらの主語が大きいクリスチャンの政治的な主張に惑わされないでください。

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【対談】西岡×中川「統一協会解散請求への疑義」7−中川晴久−

【 イギリス政府の先例 】




西岡
 公平に見るという意味で、先ほど言い足りなかったことがあります。それは二〇〇九年にコンプライアンス宣言を教団が出したでしょう。そのあとは裁判を起こされる数も確か四件だけで、かなり状況は変わってるんですよね。
中川 そう。拉致監禁による強制改宗が不法行為に当たるという司法判断が確定した二〇一五年以降は、この手法はさすがに彼らも使えなくなりました。すると二〇一六年以降の献金については教団に対する訴訟提起がなくなったのです。
 表では「教団にだまされた」「教団はけしからん」と言いながら、裏では重大な人権侵害を繰り広げ、個人の尊厳を踏みにじって、裁判の原告として教団を追及する。ですが、裏のシステムは伏せられていて、キリスト教会ですらこうした人権侵害にキリスト教の関係者が手を染めていた事実は今も全くといっていいほど語られていないのです。
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