苦悩する髙山右近 − 久保田Ucon 典彦 −

※写真は、「荒木村重を説得する右近」柳柊二・画

『キリシタン史からのメッセージ』
 高槻・Ucon:第22回 

 

 

久保田 Ucon 典彦
阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主宰

 

苦悩する髙山右近

● 1578年、荒木村重の、織田信長に対する謀叛。
 荒木村重は、織田信長によって、“ 摂津国主”として任ぜられており、高槻城主・髙山右近は、その配下に置かれていました。
織田信長 ━ 荒木村重 ━ 髙山右近
その荒木村重が、主君である信長に反逆したわけですから、右近は、有岡城に出かけて行って、軍評の席で、“自らの良心に従って” 荒木村重に意見を述べます。
「恐れながら申し上げます。
池田勝正様の一家臣であられた殿を、摂津の国主に任命なさったのは信長公。いわば信長公は、殿の恩人と申せましょう。
その恩人に対して弓を引くことは、不正であり、忘恩と心得ます。」

ザビエルがとった宣教の方法 −久保田Ucon 典彦−

※写真は、大分・遊歩公園の「聖フランシスコ・ザビエル像」

『キリシタン史からのメッセージ』
 高槻・Ukon:第21回 

 

 

 

 

久保田 Ucon 典彦
阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主宰


ザビエルがとった宣教の方法

● フランシスコ・ザビエルは、日本に来る前、インドのゴアやペスカリア(漁夫)海岸で、宣教の働きをしました。

 

 地図に、ペスカリアという地名の場所はありません。
 ペスカリア海岸というのは、通称で、
 インド半島の最南端・コモリン岬の両岸辺りに、真珠を採る漁師たちが住んでいた一帯のことを、そのように呼んでいたようです。
 20ほどの村があって、2万人ほどの漁師たちが住んでいました。
 彼らは、パラバ人と言われる人たちで、言葉はタミール語を話します。ザビエルが、まったく知らない言葉です。
 信仰的には、18年前と5年前に、集団で洗礼を受けていましたが、それっきりでしたから、ほとんど何も知らないという状態でした。

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『キリスト教と日本』 ー 日本福音主義神学会西部部会「2019年度春季研究会議」開催ー

『キリスト教と日本』
ー 日本福音主義神学会西部部会「2019年度春季研究会議」開催ー

 大阪市旭区の神学校、大阪聖書学院で6月10日(月)に開催された研究会議には、110名の牧師や神学生が集い、時節にかなった基調講演や研究発表、パネル・ディスカッション、そして、熱心な質疑応答(Q&A)がなされました。
当日の運営担当者から伺った話では、当初、50名くらいの登録が、直前になって参加者が急に増えてきたとのこと。

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週の真ん中ストレート(11)良い左、ダメな左ー田口 望

写真:絵画フランス革命「テニスコートの誓い」(Wikipedia より)

田口望
田口望

 

 

 

田口 望
大東キリストチャペル 教役者
大阪聖書学院 常勤講師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

左は全部悪いのか?いや、わたしこそが左だ

 私は本誌の週の真ん中ストレートにおいて、度々日本共産党の危険性について指摘し、その本質は、キリスト教と似て非なるものであり、「キリスト教の異端」「フォイエルバッハ急進派」と呼んでも差し支えないとまで申し上げました。
しかし、それは、私が右翼であるとか、現政権を支持していることを意味することではありません。また政治的に左の考えを持つこと自体がキリスト教倫理において罪だと言っているわけでもありません。むしろ、私自身のキリスト者としてのあり様をいくから披歴するならば、私こそが、左なのです。 “週の真ん中ストレート(11)良い左、ダメな左ー田口 望” の続きを読む

 拝まれる人物像 − 久保田典彦 −

※ 写真:「 髙山右近 」 切り絵 : 岡本紘子
( 髙山右近研究室・久保田 蔵 )

 

『キリシタン史からのメッセージ』
 高槻・Ukon:第20回

 

 

 

 

久保田 Ukon 典彦
阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主宰

 拝まれる人物像

● フランシスコ ・ ザビエルは、鹿児島に到着して 間もなく、
当時、伊集院にいた 薩摩領主 ・ 島津貴久を 表敬訪問しました。

 その時、日本に持ってきた 「 聖母子像 」 の絵を 貴久に見せました。

「 領主に引見された時に、パウロ ( 弥次郎 ) は、私たちが インドから持ってきた 聖母の、たいそう 敬虔な聖画を持参しました。 領主は、そこに居合わせた すべての人たちに、彼と同じように 拝むことを命じられました。

 その後、領主の母堂に、聖画を お見せしましたところ、彼女は聖画を見て感激し、大変 お喜びになりました。
数日の後、領主の母堂が、一人の家臣を遣わして、
“ この聖画と 同じものを作るのには、どうしたらよいか ” とたずねてこられました。しかし、この地方には 材料がないので、聖画を作ることは 断念しました。」

島津貴久も 彼の母も、たぶん “ 観音像 ” と思い込んで 礼拝したのだろうと 思われます。

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キリスト教界の反日的な傾向(2)~その原因を探る~ −中川晴久−

 

 

 中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員

 

 前回のキリスト教界の反日的な傾向(1)について、「反日的」というタイトルに対する批判を数人の方から頂きました。ただ、「反日的」という言葉については「予めご了承願います。」とお伝えした通り、この記事は世間から問われる「なぜキリスト教は反日的か?」の問いに答えるためのもの、となっています。この問いに真正面から答えることをしなければ、キリスト教会への「誤解」は、益々大きくなるばかりです。特に、真面目に福音宣教(伝道)活動を行っている日本の多くの教会や牧師たちのみならず、韓国系キリスト教会への風評的被害が拡大するだろう、と私は懸念しています。
 私たちはキリスト者として、一般社会のキリスト教に対する正しい理解へ向け、丁寧な弁明が必要ですし、日本の教会の兄弟姉妹とともに、同じ信仰を持つ韓国の(特に在日の)兄弟姉妹をも守っていかねばなりません。改めてタイトルの「反日的」という言葉の使用について、ご理解を賜りますようお願い致します。
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キリスト教国家を申し出た天皇、断ったマッカーサー −明石清正 −

 

 

明石清正
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  論説委員

明石清正牧師による「社会問題」に関する時事評論です。
ロゴス・ミニストリーのブログ」に掲載された小論ですが、「SALTY」に、一部変更後、転載いたします。

 

非常に興味深い英文記事を読みました。昭和天皇とマッカーサー元帥とのやり取りを伝道者、故ビリー・グラハム氏が、マッカーサー氏本人から聞いた話です。

ニューヨークタイムズの記事1964年4月7日
General Told of Barring Offer To Create a Christian Japan

~~~~〜
 ビリー・グラハム師は、ここで昨日、ダグラス・マッカーサー元帥がかつて彼に語ったことに言及し、裕仁天皇が、日本をキリスト教国にするという申し出られたことを、断ったということだ。

なぜ申し出を断ったのか、「一国民にどんな宗教も強制してはならない」からだと、元帥がグラハム氏に言った。このバプテスト派の伝道者が思い出すに、日本が降伏後、天皇は私的にキリスト教を国家宗教にする用意があると言明しておられたと、マッカーサー元帥が言ったということだ。

元帥は、「考える時間を下さい」とお願いした後、その提案を考慮し、天皇にお応えした。「いいえ、そのようなことはあってはなりません。どの国も、どんな宗教に対しても遵奉させるようなことがあってはいけません。自主的に行なわなければならないものです。」

 ウォルドルフ=アストリアにおける、市長朝食祈祷会にて、グラハム氏が説教し、元帥の死を哀悼を表した。彼は自分の説教の前置きとして、極東から帰国したばかりの時にあった会話を思い起こしていた。
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平成の天皇 明仁陛下のご譲位、並びに、新天皇 徳仁陛下のご即位を心よりお喜び申し上げます。

平成の天皇 明仁陛下のご譲位、並びに、
新天皇 徳仁陛下のご即位を心よりお喜び申し上げます。


平成の天皇明仁陛下と美智子皇后陛下に心より感謝申し上げます。

31年間、国民に寄り添い共に歩まれた両陛下の足跡は、国民の心に刻まれ、譲位された後も幾多の慰めと喜びとともに思い起こされることでしょう。

憲法の定める国民統合の象徴としての天皇皇后両陛下のご公務とお働きは、国民の様々な宗教的背景や信条、立場の違いを超えさせ、日本国民としての一致と一体感をより強固になさしめるものです。

皇室を戴く私たちの国日本は、「和」の文化の継承において、世界の人々と共に生きる喜びをもたらし、受け継がれてきた「武」の精神は、文字通り鉾(戈)を止めるという意味合いにおいて、世界平和の成就に貢献していくことでしょう。

また、皇室の悠久の歴史と伝統の中に伝えられてきた「愛されたごとくに人を愛する」という永遠の命令に、全身全霊をもって仕えて来られた歴代の天皇皇后両陛下のお姿は、人々の心を慰め和らがせる祭司の姿そのものと言えましょう。

私たち日本国民は、尊敬と敬意をもって新たな天皇徳仁陛下のご即位を喜び、令和の時代を共に歩みたいと念願いたします。

新天皇 徳仁陛下と雅子皇后陛下のこれからのご公務とお働きの上に、また、皇室の皆様の上に、神様からの豊かな慈しみと守りがありますようにと、心よりお祈り申し上げます。

令和 元年(2019年)5月1日
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-
 代 表:後藤献児朗
 主 筆:西岡 力
 編集長:井草晋一
 編集会議・論説委員一同

 

(*写真:宮内庁ホームページより)

天皇譲位の年に際して − 亀井俊博 −

写真:『天皇陛下御在位三十年記念式典』
開催日:平成31年2月1日(首相官邸 ホームページより

・亀井俊博牧師による「社会問題」に関する時事評論です。
「西宮ブログ」の『バイブルソムリエ』に掲載された小論ですが、この度、著者の了承を得ましたので、「SALTY」に転載いたします。

「天皇譲位の年に際して

2019・1・23

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

天皇譲位に際して

 今年の日本の大きなイベントは、4月30日の天皇譲位、10月1日の消費税増税だと言われます。ただ消費税は大きな経済変動があればどうなるか分からないそうです。ここでは確定した天皇譲位について考えます。2016年8月8日、天皇から国民への異例のメッセージに端を発した生前譲位が実現します。そこで天皇制について考える機会となります。アリストテレス「政治学」によると政治体制には、王制、貴族制、共和制、僭主制、寡頭制、民主制の6種類があります。日本は王制と民主制を組み合わせた立憲民主制の下での天皇制です。天皇制も王制の一種と考えれば、世界の歴史的傾向では王制はすたる傾向です。わずかに残った世界の王制国家も、国民の支持なくしては存続出来ないので、王室はそれぞれ苦心しています。日本も同様です。

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 キリシタン時代における 一般信徒の働き − 久保田典彦 −

※ 写真は、高槻・樫田地区にある、キリシタン達が秘かに礼拝をささげていた 「ニワトリ石」

 

『キリシタン史からのメッセージ』
 高槻・Ukon:第19回

 

 

 

久保田 Ukon 典彦
阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主宰

 

キリシタン時代における 一般信徒の働き

● 一般信徒 ・ 平信徒。

最近では、レイマン layman ・ レイウーマン laywoman という言葉もよく使われるようになってきました。

キリシタン時代だけではなく、現代であっても、いつの時代であっても
神に関する働きは、特別な人たち ・ 司祭や牧師によってのみ 進められるものではありません。

主イエス ・ キリストによる [ 大宣教命令 ]
「 全世界に出て行って、あらゆる国の人々を 弟子としなさい。教えなさい。」 ━━ というのは、
一部の人たち ・ 司祭や牧師に語られた 命令ではありませんでした。
すべてのクリスチャン ・ 信徒に対する命令です。

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