反日感情の政治利用が心配―新韓国大統領 −西岡力−

写真:李在明、金文洙、李俊錫候補の選挙ポスター

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
麗澤大学特任教授
国基研企画委員兼研究員

反日感情の政治利用が心配―新韓国大統領

 韓国大統領選挙で「共に民主党」の李在明氏が新大統領に選ばれた。得票率は49%だった。尹錫悦政権の与党だった「国民の力」の金文洙氏が41%、保守新党「改革新党」の李俊錫氏が8%だった。
 
今回の選挙は、昨年12月の尹錫悦大統領(当時)による戒厳宣布のため大統領弾劾が成立したことを受けて実施された。李在明氏と李俊錫氏は、戒厳宣布は憲法違反で許されないという立場だった。この2人の得票を足すと約6割に達する。左派系のハンギョレ新聞は選挙結果について「韓国国民が投票で内乱を審判した」と書いた。韓国の自由民主主義は大統領による戒厳宣布という憲法破壊行為を法治の枠の中で処分した。それがこの選挙の第一の意味だ。

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韓国政府の朝鮮人戦時労働問題解決案に対する歴史認識問題研究会声明 −西岡力−

 

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー道徳教育財団教授・麗澤大学客員教授

韓国政府の朝鮮人戦時労働問題解決案に対する歴史認識問題研究会声明
歴史認識問題研究会 会長 西岡力
2023年 1月27日
 
 2018年10月に韓国最高裁判所が、我が国企業に対して戦時中に雇用した元朝鮮人労働者への賠償金の支払いを命じる不当判決(以下「2018年判決」と称する)を下した。この異常事態を文在寅政権が放置したことが日韓関係を根底から揺さぶっている。尹錫悦政権は日韓関係の改善を公約に掲げ問題解決のため様々な努力をしてきた。

 1月12日に、政府傘下の財団が原告らに裁判で命じられた金額を肩代わりして支払うという案を公表した。韓国政府の責任で解決せよと求めてきた我が国政府の立場が受け入れられたものとして評価したい。しかし、韓国政府は我が国に対して「呼応措置」、即ち我が国からの財団への出資と謝罪を求めている。ここで我が国政府と当該企業が対応を誤ると大きな禍根を残す。

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なすべき使命と求められる謙虚さー西岡力-

  西岡力(にしおか つとむ)

経歴
1956年生まれ
1981年 基督聖協団練馬教会で小笠原孝牧師より受洗
1983年 筑波大学大学院地域研究研究科修了
(韓国・北朝鮮地域研究専攻)
1991年 東京基督教大学専任講師、2006年助教授、2010年教授
1997年に北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)設立に参加し現在会長 “なすべき使命と求められる謙虚さー西岡力-” の続きを読む