北朝鮮人民に自由を、拉致被害者に自由を -西岡力-

2018年4月28日、韓国国会議員会館で開催された「第15回北韓自由週間」開会式でのあいさつです。

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長

北朝鮮人民に自由を!、拉致被害者に自由を!

 アンニョンハシムニカ(こんにちは)。また、皆さんにお会いできてうれしいです。 15回めの行事です。長いことやってきました。しかし、まだ達成できていません。

 私はいつもこの行事に参加しながら強調していることがあります。この行事は「北韓自由週間」です。人権週間ではありません。日本には12月に北朝鮮人権週間があります。日本の北朝鮮人権法に定められた公式行事です。外国から見れば人権問題です。
しかし、私たちのこの行事は自由週間です。答えが自由だからです。自由統一だからです。人権の核心は自由です。人権侵害の根本は自由を奪われていることです。

 私が尊敬している朴正熙大統領は1960年代、台湾で次のような演説をしました。
「韓国は自由を守る防波堤だとよく言われるが私はその表現が嫌いだ。韓国は防波堤ではない、自由の波だ。韓国の自由の波は平壌まで、北京まで行く。」

平壌まで、北京まで行く。
守るのではだめです。自由が勝ち上がって行かなければなりません。統一は自由統一でなければなりません。


北朝鮮人民に自由を!

 昨日(4/27)の板門店宣言に自由という単語がありませんでした。これは決定的な問題です。大韓民国は自由の国です。統一を議論するなら自由という単語が入っていなければなりません。自由が人権の核心だからです。だから、私たちは自由北韓と叫び続けています。
政治犯収容所に入れられている人々に自由を与えよ。再び飢餓状態に追い込まれている人民に自由を与えよ。商売の自由、農業の自由があれば食糧問題もすべて解決します。北韓人民は優秀です。それなのに飢餓がある理由は自由がないからです。

 多くの皆さんが主張しているように、統一の対象は世襲独裁政権ではなく、自由を望み、自由を与えられなければならない北朝鮮人民たちです。
北韓を今、支配しているのは、個人神格化、人間を神としている勢力です。キリスト教的に言うなれば悪魔です。私たちは悪魔と戦っています。私たちは自由勢力です。自由は神様が人間にくださったものです。だから、私たちは勝つのです。自由が勝ち上がっていかなければなりません。


拉致被害者に自由を!

 私は日本人拉致被害者の救出運動をしています。拉致とは何ですか。日本から13歳の少女が自由を奪われて強制的に北韓に連れて行かれ、41年も抑留されています。自由がないと言うことです。両親、家族と一緒に暮らさなければならないのに、その自由を剥奪されています。

 韓国からも戦争中に10万人の民間人が拉致されました。休戦後も500人以上が拉致されています。ところが、3回も南北首脳会談をしたのに、拉致問題は一回も議題になりませんでした。北韓がどのような反応をするかは分かりませんが、少なくとも韓国側は「あなたがたが不当に抑留している韓国国民に自由を与えよ」と要求すべきだったのです。

拉致被害者にも自由が与えられなければなりません。だから、私はこの「北韓自由週間」行事が大切なのです。この道しかありません。

北韓に自由を!
自由統一を!
世界に自由を!

一緒に戦いましょう。

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● 上段の写真の解説

左 :金泰勲弁護士(北朝鮮人権問題に長く取り組んでいる活動家)、
中央:スザンヌ・ショルティ「北朝鮮自由連合」会長
・スザンヌは北韓自由週間大会長
・金弁護士と私(西岡)は共同大会長

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*(注):この「あいさつ」は、韓国語でなされました。日本語に翻訳された文章を掲載しています。
なお、「北韓」は大韓民国における、北朝鮮を指す通称です。