軍に仕え、信仰を最優先に(5)−スティーブ・タウン−

2020年9月12日のコルネリオ会(防衛関係キリスト者の会)の例会(オンライン)で語られた、スティーブ・タウンさんのメッセージ(第4回)です。

 

 

 

米陸軍退役大佐
スティーブ・タウン

 

「軍に仕え、信仰を最優先に」(5)

-2020.9.12 コルネリオ会での証-

第5回:最終回>

<第4回より>  <—– クリック

 

5.神の恵み「ローズタウンミニストリーセンターの開設」

 最後にもうひとつの話をします。市ヶ谷勤務を終了して、私はやっと軍を退役することになりました。32年間米軍将校として勤務しました。普通より2年長く勤務しました。予備役だったからです。私が最後の横田基地勤務をしていた時に、毎日通勤途上に、綺麗な大きな結婚式場があり、それを宣教センターとして使いたいと思っていました。ある時私は、その中に入り外側の階段を登りました。上からの景色は素晴らしく、これ以上日本で綺麗なところはないと思いました。私は、祈りました。「イエス様これが私に本当に与えられたら、イエス様のためにこれを使いたい」と祈りました。

本当に夢のような話ですが、助けて下さいと何度か祈りました。

 それから一か月後に、その不動産屋さんから私の牧師に電話がありました。現在の売り物件の上に十字架があるのでその物件を売ることができないので、撤去するために牧師にお祓い(おはらい)して頂きたいという相談でした。

「十字架を撤去するためにはお祓いなんかはいりません。ところで、その物件は青梅の多摩川の結婚式場のことですか」と聞きました。「はいそうです」と言われ、実はあの物件に興味がある人がいるので紹介してもいいですかと逆に問いかけました。私がその不動産屋さんに紹介され、価格交渉の前に物件の内部全部を見せてもらい、4年も使用されておらず本当にボロボロになっていました。しかし、汚くなってはいましたが結構しっかりしたビルでした。

 とても興味がありましたが、すぐに買いたいという態度は見せずに何となく値段を聞いてみましたら、驚くほどの高価な値段でした。「絶対そんなお金はありません。」と不動産屋さんに断りました。やっぱり無理です。

 私はそれから物件のことは考えませんでしたけれども2~3か月過ぎてから、その物件の夢を見ました。その夢の中で私はその不動産屋さんに戻って、値段の半分しか払えませんが、半分で良ければ私は何とか買います。私がその夢が終わったところで目が覚めました。とても不思議なことに、次の朝起きたらその夢を全部覚えていました。そこで神様に祈りました。しかし、半分の値段では日本では売ってもらえないなと思っていましたので、何もする気がありませんでした。

 ところが、次の日の夜、全く同じ夢を見ました。今度は起きて妻にも話しました。2回も同じ夢を見て、これは絶対神様だと感じました。その次の日、不動屋さんの所に行って、本当かどうか分かりませんでしたが、夢の通りに話して半分しか払えないと言いましたら、不動産屋さんに怒られました。

 よく分かりませんでしたが、もう1回祈りました。

「神様から聞いたことをやって、もし神様がやりたいことをするなら、私は十字架の下で働きます。全てのことを神様に委ねます。」と祈りました。

 6週間ぐらい後に、不動産屋さんから電話で来て「半分で売ってあげる」と言われました。驚くほどの“神の恵み”です。いろいろな人々が私の周りに来て、ちゃんとお金をだせることになり、全部支払うことができました。この建物は、ローズ・タウンと名前を付けました。ローズは、妻のミドルネームでタウンは私の苗字です。そこでローズ・タウン ミニストリーセンターとして宣教活動を開始しました。

 今では、紅茶と英会話教室、いろんなキリスト教材の販売、クリスチャンで仙台の震災で廃材となってしまったガラスを利用して女性用アクセサリー販売、フィリピンのクリスチャンでメイドインホープという元水商売の女性たちの手づくりの装飾アクセサリー販売、イエスのお話を人々にお伝えする機会を設けています。ゴスペルクワイアー、聖書勉強会は、毎週月曜日の夜行っています。このような働きを通してイエスの御名をほめたたえるようにしています。ティーショップは、今年で8年目です。私たちは、ずっと日本に残るようになると思います。

 軍隊にいる時、軍隊を離れた後も、神様は私たちの命を大事にしていてくれます。守ってくれています。神様によって本当に恵まれています。私も年をとっていますが、残っている時間をイエス様のために使いたいです。特に今コロナ禍でいろいろな人が苦しみ、恐れもあります。私がこの前に話していたようにちょうどこういう時期に クリスチャンとして人々に伝えるメッセージが大事なのです。

 私たちクリスチャンは、将来的に恐れはありません。イエスに救われて、イエスの恵みで、私たちは永遠の命を与えられています。何と素晴らしいことでしょう。私がコロナ禍の中で、クリスチャンになる人を引っ張ってこようと思います。それが僕らの任務でしょう。軍隊の中でも、軍隊の外でも、軍の教会でも、どこに行ってもそういうメッセージを伝えるべきです。人々は福音を聞きたいのです。

 けれども、私たちクリスチャンは恐れすぎています。ですからそういう恐れなしで進んでイエスの御名をみなさんに伝え、教え、話をして、「今日は、あなたが“神様の恵み”を受ける日です」というところまで行くべきだと思います。私の話は、これで終わりますけれども、皆さんとこのような交わりを持つことで、私の証が用いられてどうかイエスの力を受けるような者が与えられましたら嬉しいです。よろしくお願いします。

「祈ります。天におりますイエス様、私たちはあなたのものです。あなたの御言葉に書いてあるようにあなたの恵みなしには何もできません。あなたの恵みをいつも私たちに与えてくださっていることを感謝します。その恵みによって動かされています。感謝します。イエスの御名で祈ります。アーメン」

(おわり)

●「コルネリオ会」ニュースレター(No.156) 2021年 4月 掲載

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<紹介>
スティーブ・A・タウン
アメリカ、モンタナ州出身。
宣教師だった父親の関係で小学生まで日本の神戸に暮らす。
アメリカに戻ったのち、アメリカ陸軍の奨学金を得て大学を卒業。
その後、アメリカ陸軍の日本語専門家として沖縄で勤務。
一旦アメリカに戻るが、日本のアメリカ大使館へ武官として赴任。
武官を2年務めた後、陸軍横田基地に戻る。
ちょうどその頃、東日本大震災に遭遇。防衛省のある市谷に日米連絡所を設置し、アメリカの「トモダチ作戦」をサポート。

その後、大佐で除隊。軍事会社に転身した。

著書:『日本人だけがなぜ 自衛隊の実力に気がつかないのか?』
  スティーブ・A・タウン 著
宝島社:2018年 7月3日  発行

  (著者プロフィール より)

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