「キダチタバコ」の開花時期(5月〜10月)、ご注意ください! −井草晋一−

・写真:「キダチタバコ」(通称:からし種)

 

 

ピヨ バイブル ミニストリーズ
代表 井草晋一

・SALTY 論説委員
・日本メノナイトブレザレン教団
武庫川キリスト教会 協力牧師
・コルネリオ会教職顧問(関西)

「キダチタバコ」の開花時期(5月〜10月)、ご注意ください。

 イスラエル旅行に行かれた方から分けてもらった、いわゆる「からし種」を栽培されている教会やクリスチャンの方が多いので、最近、心配しています。
 これは、正式名は『キダチタバコ』で、2000年前のイエス様の時代にはパレスチナにはなかった植物で、南アメリカ原産です。(写真:右)

 針でついたように小さな黒い種なのですが、成長すると2〜3メートルほどにもなることもあり、現地のガイドさんや土産物店で『からし種』として「しおり」などに入れて販売されたり、採集された種などを持ち帰ってくる方も多いです。

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ハマスとイスラエルの衝突を読み解く −明石清正−

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

「ビズテリア」と呼ばれる経営者の集まりにて毎月、「激動の世界情勢を聖書から読み解く」勉強会をしております。かつて、中山泰秀議員(現・防衛副大臣)に直にお会いしたこと、そして今回、イスラエルの行動を支持するツイートを中山氏が流したことが、日本のニュースに話題となったところを切り口にして、今のガザ戦で何が起こっているかを、情報戦と心理戦の側面から話させていただきました。彼らの戦略によれば、私たちも情報を受け取った時点で、当事者になっていると述べました。ぜひ、ご視聴ください。

バイデン米政権の中東外交 ― オバマ時代の再現か?(2)−明石清正−

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 「バイデン米政権の中東外交 ― オバマ時代の再現か?(1)」の続きです。前回は、西欧式の人権外交を中東に振りかざしてしまうと、イスラム過激派を勢いづける話をさせていただきました。

中東のキリスト教徒は、イスラムより独裁者を望む

 そこで筆者が、中東地域に和平が進むかどうかを見極める指標としているのが、私たちの信仰の兄弟姉妹である、現地のキリスト教徒たちの動きです。今月初めに、ローマ教皇がイラク訪問をしました。イラクは、バビロンやアッシリアのあったところで聖書考古学の宝庫であり、また初代教会から綿々と続く、キリスト教の伝統を持っています。

Pope Francis arrived at the Hosh al-Bieaa centre in Mosul where he prayed, amidst the ruins and along with the people of Iraq, for all the victims of war in the country and throughout the Middle East.

 そのキリスト教徒たちは、あの悪名高いサダム・フセインの統治下では案外、平和に暮らしてきたという意外な事実があります。なぜか?というと、フセイン政権は「世俗政策」を取って来たからです。しかし、米軍の侵攻によって倒れると、国内はイスラム色が強まり、そのためにキリスト教徒が迫害されてきました。そしてイスラム国がイラン国内で発生し、教会に対する大迫害が起こったのです。

 この流れは、エジプトでも同じです。欧米が、2011年に起こったアラブの春で民主化の波が起こっていると喜んでいた時に、中東のキリスト教徒は恐怖に包まれていました。強権の指導者が倒されたら、かならずイスラム過激派が台頭し、自分たちは迫害されるからです。 “バイデン米政権の中東外交 ― オバマ時代の再現か?(2)−明石清正−” の続きを読む

バイデン米政権の中東外交 ― オバマ時代の再現か?(1)−明石清正−

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

現地で信頼できなくさせている党派的政治

 バイデン米政権が発足してから、世界は自分たちの地域でどのような政策を取るのか関心が寄せられています。日本では、米国務省の尖閣諸島に対する発言、国務長官の訪日(3月15-17日)に合わせて、拉致問題への連携をどのようにするかで注目が集まりました。全般的に見ますと、アジア外交は前政権からと大きな変化が見られません。トランプ政権下のアジア担当者がそのまま後任になる場合もあるそうです。けれども、中東政策は、シンクタンクを含めて、国内政治の対立とほぼ一致しています。

 バイデン政権は対中東では、対中国のような信念がないように見えます。さらにトランプ前政権の成果を、トランプ政権だったからという理由で、逆コースを歩んでいるかのようさえ見えます。

サウジアラビア人の見る米外交

 エルサレム・ポストの、在イスラエルのジャーナリストが、在アラブ首長国のサウジアラビア人の専門家にインタビューしている動画と記事をご紹介したいと思います。彼女のよどみなく出て来る分析は、これまでの私の感触や推測を、見事に可視化するような内容でした。

Political divisions make US foreign policy unreliable, Saudi expert says

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今世紀の惨劇=「神なき道徳相対主義」−明石清正−

画像:2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降2011年までにイスラム過激派の攻撃を受けた国(ウィキペディア Angelo De La Paz – 投稿者自身による作品

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

中東諸国では、トランプ?バイデン?

 米国の大統領選が投票集計の渦中にあります。米国内のみならず、超大国であるため世界の国々が固唾を飲んで、その結果に注意を寄せています。中東諸国も同じです。私はイスラエルを注視していますが、そこはトランプ支持者が多いです。アラブ諸国はと言いますと、大半がトランプ支持です。イランとカタールでは、バイデン支持になっています。

 ここに如実と、中東の勢力関係が明らかになっています。イランが地域覇権を目指し、テロをアラブ諸国に輸出しています。カタールも同じです。ムスリム同胞団を庇護している国であり、ハマスはムスリム同胞団から出た組織であり、ムスリム同胞団は、世界のイスラム化を目指している組織です。アラブ諸国は、対イラン、対ムスリム同胞団と戦う最前線におり、それゆえ同じ敵と戦っているイスラエルと協調してきているという構図になっています。(参考記事

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コロナ禍における礼拝の自由 −明石清正−

・写真:Grace Community Churchの礼拝の様子

 

 

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 

 我が国の政府の新型コロナウイルス対策で、世界の中で特徴的なのは、「強制力がない」ということです。世界中で、同じ自由民主主義体制の国々で、数々起こっている公権力の暴走、監視社会の拡大が見受けられる中で、日本国憲法を遵守し、私権を守るべく抑制しています。アメリカ、韓国、オーストラリア、イスラエルと比べ、そして日本を考えてみましょう。

礼拝を献げることによる罰金や逮捕

 こちらの世界宣教の祈りの課題をご一読ください。

【9月1日世界宣教祈祷課題:米国】

 アメリカの多くの州では、屋内で礼拝を献げると罰金、もしくは逮捕までされるという状況になっています。私は、ここで取り上げられている教会と同じカリフォルニアにある教会とのつながりがあり、注視していました。3月における流行では確かに、ほとんどの教会が知事の命令に従っていました。5月になってもその禁止令が解除される様子がなく、多くの教会がペンテコステ礼拝(5月31日)を契機に再開を始めました。ある時は、「礼拝は献げてよいが、賛美の歌は歌ってはいけない。」とされ、そして今は屋内の礼拝を禁じています。

 ここで大事なのは、感染対策は取る最善の努力をしていると訴えても、一律に禁じられていることです。確かにクラスター現象は教会などの集会で起こっています。けれども、感染する可能性として同等はそれ以上かもしれない施設や集会は許されているのに、教会には厳格な基準が設けられてるという不公平感が残ります。この記事に出てくるGCCは、今現在、教会が借りている公の駐車場が使えなくされ(記事)、9月10日には、逮捕もしくは罰金の判決を、ロサンゼルス高等裁判所が下しました。(記事“コロナ禍における礼拝の自由 −明石清正−” の続きを読む

イスラエルとUAEの国交樹立 −明石清正−

 

 

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ロゴス・ミニストリー 代表

 

 

イスラエルとUAE(アラブ首長国連邦)が国交正常化で合意:アラブ諸国と3国目 2020.8.14 (「オリーブ山通信」より 2020.08.14)

 先週流れた、特大ニュースです。歴史的合意とは、こういうことを言います。エジプト(1978年)、ヨルダン(1994年)に次いで、36年ぶりの、アラブ諸国との国交正常化です。私は、自分の最寄りの駅の自宅帰りで、公園に、ニュースの流れる電子掲示板があるのですが、そこにこのニュースが流れ、「おお!ついに!」と叫んでしまいました。

 実際的なところから話しますと、日本人には馴染みの深いアラブ首長国連邦のドバイですが、そことイスラエルが国交を結んだということです。聖地旅行に行かれる方は、エジプトとイスラエル、ヨルダンとイスラエルと組み合わせていく旅程は多いですが、それは、国交正常化がなされているからに他なりません。

 イスラエルを取り巻く中東情勢は、ここ10年以内に瞬く間に変わりました。遠因としては、アラブ諸国はイスラエルと戦っても、必ず負けるという、鉄板のような存在に立ち向かうことはできない現実を味わっていたからです。エジプトのサダト大統領がそのことを知り、ヨルダンは初めから現実路線で、水面下ではイスラエルと長い付き合いをしていました。 “イスラエルとUAEの国交樹立 −明石清正−” の続きを読む

トランプ米政権による「世紀の取引、中東和平案」−明石清正−

写真:Wikipediaより

 

 

明石清正
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日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  論説委員

 昨晩、トランプ政権の作成した、「世紀の取引(Deal of the Century)」の、初めの50頁ぐらいの骨子になる部分だけを、じっくり読んでみました。以前、マスコミから漏れ聞いた話と重なっていました。

Peace to Prosperity | The White House

「土地と平和の交換」から「現実的な二国家案」へ

 一言でいうならば、この骨子が言っているように「現実的な二民族・二国家」案です。イスラエルに対しては「安全保障」について、パレスチナに対しては「経済発展」について、的を射た議論をしています。

イスラエル人の心に埋め込まれた「防護壁」

 イスラエルは、建国時、労働党という左派政党が主流となって、長いこと国の運営をしていました。途中で、ベギンという右派の政治家が首相となり、リクード党が始まりましたが、全体が左派から右派になったのは、「オスロ合意」の事実上の破綻からです。

 私が初めてイスラエルに行ったのは、1999年のこと、その時にベツレヘムに行きましたが、とても賑わいを見せていましたし、イスラエル領から、いつ、パレスチナ自治区になったかわからないほどでした。しかし2000年9月28日に第二次インティファーダ(蜂起)が起こり、そのきっかけというのは、「土地と平和の交換」の原則に基づいて、時のエフド首相がアラファト議長に、信じられないほどの譲歩を見せたはずなのに、アラファトがそれを一蹴、その代わりに、自爆テロを仕掛けてきました。 “トランプ米政権による「世紀の取引、中東和平案」−明石清正−” の続きを読む

聖書から「時」を視る −明石清正−

写真:ガセム・ソレイマニ司令官(Wikipedia より)

 

 

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聖書から「時」を視る

〜ゴーンの逃げた中東で、百倍大きなニュースが年末年始に登場〜

 年始に、日本ではゴーン氏のレバノン逃亡という大きなニュースが飛んできましたが、同じく中東では、おそらくこちらのほうが世界を駆け巡っていますが、どでかいニュースが三つです。

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キヨキヨの中これ #19(動画) −明石清正−

 

 

明石清正
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日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  論説委員

 

明石清正の中東のこれだけはおさえたい、題して「キヨキヨの中これ」です。
中東情勢について初めての人にもわかりやすく解説しています。
動画は、シルバートランペットによる作成、編集です。

第19回目は、「イスラエル料理は美味しくない?」です。聖書にまつわる食物規定のため、イスラエルには独特の食習慣がありますが、「なら美味しくない?」と思いきや、とても工夫した料理がいっぱいです。

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