書評 中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』 −中川晴久−

 

 

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本キリスト神学院院長
SALTY-論説委員


< 中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』 >

 今回紹介したいのは、中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』です。

中川コージ先生は、北京大学大学院戦略管理学科で日本人初の博士号を取得された方です。そしてこの本は、長く中国に滞在している中で組織戦略論の視点から中国共産党を真正面から取り扱った本です。
中国共産党による国家運営と統治の方法も日本とはまるで違います。だから誤解も多く、さらに中国の情報統制による不透明さゆえに理解が難しいことは、皆さんも感じていることだと思います。
とはいえ、この本を実際に手に取り開いて見てすぐにわかることですが、この本を誰もが読みやすく、分かりやすいと思うはずです。さらに1章までを読むだけでも、不透明に思えた中国共産党の組織構造が驚くほどクリアになってしまいます。
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10月に大阪と東京で SALTY第1回公開講演会 を開催します

キリスト者と政治

日本キリスト者オピニオンサイト SALTY 「第1回公開講演会」

 

 ここ数年のいわゆる慰安婦問題や、同じく、徴用工問題に対して、また、今後の日韓の関係回復について、キリスト者としてどのように理解し、取り組むことが求められているのか、さらに、社会福祉や介護の課題については?・・・・
 
 上皇明仁陛下の譲位と改元、今上天皇徳仁陛下の即位に伴い、10月22日(火曜日・祝日)には、「即位礼正殿の儀」が各国の元首や政府代表の列席のもとで行われます。
 
 ここ5年ほどの間の状況を振り返っても、日本の政治課題に対する、キリスト者のあり方や教会、あるいは連合組織としての見解の表明、取り組み方などについて、あらためて問いかけられている昨今です。
 
 このような時代背景の中で、この度、日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- では、大阪と東京で 「SALTY 第1回 公開講演会」 を開催いたします。
 
みなさま、お誘い合わせの上、どうぞご来場ください。
主催者、関係者一同、心よりお待ちしています。

平成の天皇 明仁陛下のご譲位、並びに、新天皇 徳仁陛下のご即位を心よりお喜び申し上げます。

平成の天皇 明仁陛下のご譲位、並びに、
新天皇 徳仁陛下のご即位を心よりお喜び申し上げます。


平成の天皇明仁陛下と美智子皇后陛下に心より感謝申し上げます。

31年間、国民に寄り添い共に歩まれた両陛下の足跡は、国民の心に刻まれ、譲位された後も幾多の慰めと喜びとともに思い起こされることでしょう。

憲法の定める国民統合の象徴としての天皇皇后両陛下のご公務とお働きは、国民の様々な宗教的背景や信条、立場の違いを超えさせ、日本国民としての一致と一体感をより強固になさしめるものです。

皇室を戴く私たちの国日本は、「和」の文化の継承において、世界の人々と共に生きる喜びをもたらし、受け継がれてきた「武」の精神は、文字通り鉾(戈)を止めるという意味合いにおいて、世界平和の成就に貢献していくことでしょう。

また、皇室の悠久の歴史と伝統の中に伝えられてきた「愛されたごとくに人を愛する」という永遠の命令に、全身全霊をもって仕えて来られた歴代の天皇皇后両陛下のお姿は、人々の心を慰め和らがせる祭司の姿そのものと言えましょう。

私たち日本国民は、尊敬と敬意をもって新たな天皇徳仁陛下のご即位を喜び、令和の時代を共に歩みたいと念願いたします。

新天皇 徳仁陛下と雅子皇后陛下のこれからのご公務とお働きの上に、また、皇室の皆様の上に、神様からの豊かな慈しみと守りがありますようにと、心よりお祈り申し上げます。

令和 元年(2019年)5月1日
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-
 代 表:後藤献児朗
 主 筆:西岡 力
 編集長:井草晋一
 編集会議・論説委員一同

 

(*写真:宮内庁ホームページより)

信仰者に学ぶ(第三回)~アッシジのフランチェスコ(3) −中川晴久−

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

<フランシスコの説話>

 『聖フランシスコの小さき花』には、たくさんの逸話が語られています。これらは全てが真実ではありません。後の時代になって作られた話も多くあります。しかし、フランシスコの霊性をよく伝えているものだと思います。ぜひ、読んでみてほしい作品です。
今回は、その中からいくつかを紹介したいと思います。 “信仰者に学ぶ(第三回)~アッシジのフランチェスコ(3) −中川晴久−” の続きを読む

信仰者に学ぶ(第二回)~アッシジのフランチェスコ(2) −中川晴久−

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

<第二回目の回心> 

 信仰者に学ぶ(一)では、フランチェスコの第一回目の回心について触れました。彼はそれまで忌み嫌っていたハンセン病の患者を抱きしめ、手に口づけしたとき、天の御国が開かれるような体験をしたのでした。それから間もなくして、第二回目の回心が起ります。彼は十字架から語りかけるイエスさまの声を聞いたのでした。
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信仰者に学ぶ(第一回)~アッシジのフランチェスコ(1)~ −中川晴久−


中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  論説委員

<はじめに>

 「自分が出会った神さまは、本当にそんな方か?」
 これは、私が信仰において迷ったときに、何度も自分自身に問いかけてきたことです。神さまと最初に出会ったあの瞬間、あの時。本当に心から「イエスを主」と告白した自分の信仰の原点に返ることは、大切なことです。

 自分の出会ったイエス・キリストと向き合い、神さまの召しに忠実に歩んだ人物として紹介したいのが、アッシジのフランチェスコです。とても分かりやすく真っすぐにイエスさまに向かった人です。プロテスタント教会では名前を聞いたことがあるくらいで、ほとんど馴染みのない人でしょう。しかし、まだカトリックとプロテスタントが分かれてない時代です。神はキリスト教界に面白い信仰者を輩出させたのです。今回は、このアッシジのフランチェスコについて簡単に紹介できたらと思います。 “信仰者に学ぶ(第一回)~アッシジのフランチェスコ(1)~ −中川晴久−” の続きを読む

安倍晋三という総理(3) −中川晴久−


中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイトSALTY 論説委員

   前回:安倍晋三という総理(2)


「保守」とは 

 歴史問題おいて、安倍総理は「保守」の政治家です。おそらく、このことについて異論のある人は、ほとんどいないでしょう。総理自身は「保守」について次のように言っています。「わたしにとって保守というのは、イデオロギーではなく、日本および日本人について考える姿勢のことだと思う。」と。実に的確な表現です。

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戦争について考える(その1)−後藤 望−

<戦争に関する法律を学ぶ>

後藤望(ごとう のぞみ)
元航空自衛官、救難員として奉職。
現在は鍼灸師として西洋医学の隙間に落ち込んでいる人を助けたいと願っている。 将来はネット伝道師として働きたいと、現在JTJ宣教神学校で勉学中。 ベンチプレス105キロの体育会系クリスチャン。

「戦時国際法」について

戦時国際法

 「戦時国際法」とは別名戦争法、武力紛争法、国際人道法と呼ばれています。その内容は「戦争とは避けられないもの」という前提から、いかにフェアに戦うか、戦い方はどうするのか、誰と誰が戦うのか、戦う力を失った人、戦う力のない人の扱いはどうするのか、といった事を規定した法律です。

 勿論これは遠い根拠を探れば、紀元前12世紀のハンムラビ法典の精神から発しているのは間違いないでしょう。「目には目を、歯には歯を」の条文が有名ですが、このことばの意味するところは、「やられたらやり返せ!」ではなくて、やられてたら「倍返し」をしたい気持ちをぐっとこらえて、同害報復を限度とせよという意味なのです。つまり、「目に損害を受けた場合相手の目に同じくらいの損害を加えるまでにとどめよ」、「歯に損害をうけたならば、相手の歯に報復をする以上のことをするな」、という意味であり、その精神は「過剰報復の禁止」にあるのです。

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アベノミクスを追う(3)-中川晴久-


中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイトSALTY 論説委員


<アベノミクス3本の矢>

 前回までの『アベノミクスを追う』において、「デフレからの脱却」がいかに重要であるかを話しました。今回は、アベノミクスの核である金融政策について見ていきましょう。皆さんには、金融政策とは何かを理解しつつ、経済における「偽りを見抜く力」を身に着けてほしいと思います。これを理解すれば、何が正しく何が間違っているのかの識別をすることができるようになります。 “アベノミクスを追う(3)-中川晴久-” の続きを読む