カルト脱会者からこそ学べ ~統一教会問題~ (2) ー中川晴久ー

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員

 

 私の教会からJR洋光台駅まで歩いて15分。
 5分歩くと、かつてオウム真理教の幹部たちによって殺されその現場となった坂本弁護士一家のアパートがあります。さらに5分歩くと、前回お話した統一協会の合同結婚式に行ってしまった娘さんの親子が住んでいたアパートがあります。そのアパートの道沿い前方には公園が見えます。オウム真理教の危険性が騒がれ始めると、その公園で遊んでいる坂本一家が幸せそうに映ったホームビデオの映像が連日テレビで放映されていました。
 JR洋光台駅を使うたび、行と帰りに、私はこの2つのカルトのことをいつも思い起こすことになります。

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カルト脱会者からこそ学べ ~統一教会問題~ (1) ー中川晴久ー

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員

 

私が統一協会の恐ろしい実態を知る切っ掛けは、私が27歳の時です。
開拓を手伝っている教会に、母とその娘の親子2人が訪ねてきました。教会の近所に2人で暮らしていました。娘さんは当時23歳。牧師が言うには、その娘さんが「統一協会」というキリスト教の異端に通っていることで母親と喧嘩をするようになり、近所のキリスト教会に通うことで話がつき、私たちの教会にやって来たというのです。その後、娘の方は週に何度か牧師と聖書の話をするようになり、母親ともども私含めてすっかり安心していました。
ところが、三ヶ月ほどして突然、娘さんは家出をし合同結婚式のために韓国へと行ってしまったのでした。
夜中に窓から裸足で家を抜け出したのです。後ほど彼女から入った連絡では、その理由というのが私の教会の人たちから拉致監禁される危険を察知したからなのだというのです。
何で私たちが拉致監禁なんてしなければならないのか?一体、何の話しているのか?目の前では、一人残された母親の泣き崩れる姿がありました。この統一協会という団体がどれほどトンデモナイ犯罪集団であったかを私が知ることになったのは、それが始まりでした。

※フロント画像は、この娘さんが置いていったピアノで母親から私の教会に寄贈されたものです。現在、礼拝にて使用されています。

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【 書評 】桜林美佐著『危機迫る日本の防衛産業』-中川晴久-

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員



防衛問題研究家である桜林美佐さんの著書『危機迫る日本の防衛産業』が出版されました。桜林さんは防衛問題について長年地道な取材を続けられ、「チャンネルくらら」では毎週土曜日『桜林美佐の国防ニュース最前線』にて日本の安全保障の重要な情報提供をしてくださっています。

安倍さんは統一協会と関係ない。(3)~敵対関係という「関係」~ −中川晴久−

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本キリスト神学院院長
SALTY-論説委員

 世間ではまだほとんど取り上げられていない重要な問題があります。それは安倍元総理が第一次政権より「戦後レジームからの脱却」を掲げ、その後も一貫して取り組んできた教育改革です。この教育改革は、統一協会による日本人支配を阻止するために必要不可欠なものでした。本来、統一協会問題を語る上ではもっとも語られるべきテーマなのです。 “安倍さんは統一協会と関係ない。(3)~敵対関係という「関係」~ −中川晴久−” の続きを読む

安倍さんは統一協会と関係ない。(2)  ~問題のメッセージビデオ~ −中川晴久−

 

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本キリスト神学院院長
SALTY-論説委員


<世界認識とのズレ>

昨年9月、安倍元総理がトランプ元大統領と共に、統一協会系の国際NGO団体の「天宙平和連合」(Universal Peace Federation:以下略称「UPF」)に対してメッセージビデオを送ったことで、安倍さんと統一協会はズブズブだったという論調が飛び交いました。安倍元総理を襲撃した山上徹也容疑者もそれをもって、統一協会と安倍元総理が関係していると思い込んだと伝わっています。しかしこれは統一協会に対する日本と世界の認識とのズレが引き起こした誤解といえるでしょう。
(※統一協会の表記は本来、カルト問題の専門家の間では「統一【協会】」を使用しており、現在「統一【教会】」とメディアが表記することには強く反対したい。)

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安倍さんは統一協会と関係ない。(1) −中川晴久−

 

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本キリスト神学院院長
SALTY-論説委員

<統一協会 現「世界平和統一家庭連合」>

旧名称「世界基督教統一神霊協会」は、その略称で「統一協会」と呼ばれカルト団体として、広く一般に恐れられています。この統一協会と安倍総理との関係がネット上で噂されており、統一協会の問題が話題にあがるときに何度かその関係性についての質問も受けました。もちろん、私はその度に「安倍さんは統一協会は関係がない。」という回答をしてきました。
以下のことで、ご理解いただけると思います。

書評 中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』 −中川晴久−

 

 

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本キリスト神学院院長
SALTY-論説委員


< 中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』 >

 今回紹介したいのは、中川コージ著『巨大中国を動かす紅い方程式』です。

中川コージ先生は、北京大学大学院戦略管理学科で日本人初の博士号を取得された方です。そしてこの本は、長く中国に滞在している中で組織戦略論の視点から中国共産党を真正面から取り扱った本です。
中国共産党による国家運営と統治の方法も日本とはまるで違います。だから誤解も多く、さらに中国の情報統制による不透明さゆえに理解が難しいことは、皆さんも感じていることだと思います。
とはいえ、この本を実際に手に取り開いて見てすぐにわかることですが、この本を誰もが読みやすく、分かりやすいと思うはずです。さらに1章までを読むだけでも、不透明に思えた中国共産党の組織構造が驚くほどクリアになってしまいます。
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キリスト教界の反日的な傾向(3)~その原因を探る~ −中川晴久−

 

 

 中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員


日本のキリスト教界における「反日的」傾向は、隣国韓国の政治情勢と複雑に絡み合っています。「韓国は反日が国是」と揶揄されるも、それが贔屓目に見ても否定できない状況で、ソウル市内ではクリスチャン人口が4割近くになると言われているほどですから、当然日本のキリスト教界に与える韓国キリスト教の影響も大きくなります。
 韓国キリスト教の影響について特記すべきことは、1970年を前後して韓国のキリスト教の「親北」「進歩的」「民衆神学派」と呼ばれるグループの活動家たちが、続々と東京にやって来たことです。
朝鮮半島の南北対立の緊張の高まりから、1972年10月17日韓国の朴正煕大統領は全土に非常戒厳令を敷き、国会を解散させ「維新体制」をスタートします。これと前後して朴正煕政権の監視を避けるように、彼らは日本に来たのでした。アジアで最も自由に活動できる東京を拠点に、彼らは地下組織をつくり、世界的なクリスチャンネットワークを築くことに成功しました。

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書評 倉山満著『ウッドロー・ウィルソン』 −中川晴久−

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員

 

<はじめに>

 倉山満著『ウッドロー・ウィルソン』には、「全世界を不幸にした大悪魔」という副題がついています。
かつて私はこんな問いを投げかけられたことがあります。

「〈オレは悪魔だ。〉という人間と〈オレはキリストだ。〉という人間のどちらが悪魔だろうか?」と。

当時の私はどっちもどっちだと思って返答できませんでした。みなさんなら何と答えるでしょう。もちろん二者択一の答えなどないわけです。子供の頃に同級生のやんちゃな友達が「オレは〇〇だ!」と言っていた中に、「悪魔だ!」「神だ!」もあったでしょう。自分でもそんなことを言ったことが一度や二度あるかもしれません。でも、現実がちゃんとこれを否定し矯正してくれるものです。しかし、大人になっても「オレは悪魔だ。」「オレはキリストだ。」と本気で信じている人がいたとしたら、どうでしょう。
この『ウッドロー・ウィルソン』を読むと、この問答の正解が差し出されているようにも思えてくるのです。

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書評 倉山満著『桂太郎』 −中川晴久−

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員

<はじめに>

「なぜ桂太郎を描くのか」という問いに対して、著者の倉山満氏は「今の日本に求められている宰相だからです。こんな総理大臣が欲しい!その人物こそ、桂太郎です。」と冒頭で述べています。

私がこの本『桂太郎』を薦めるのは、桂太郎という人物を通して、この本が日本の近代史のエッセンスやアクセントなどを見事に教えてくれるからです。特にキリスト者は、日本がキリスト教世界と本格的に触れることになった幕末そして明治において、私たちの祖先がこれをどう受けとめ、また何を憂いていたかを知ってほしいのです。

これまで日本のキリスト教界では、日本近代史に対しては「戦争責任」を標榜したリベラル層から、さまざまな問題提起がなされてきました。しかし、そこには戦後のWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム:War Guilt Information Program)などの歴史認識の歪曲工作や「南京大虐殺」「従軍慰安婦の強制連行」などの偽証と捏造の政治的プロパガンダがそのままになっており、それをそのままに日本の近代史を眺めるのにはもう限界がきているのです。今後はむしろ、日本において急速に拡大している保守的な考え方の人たちの歴史認識において、私たちキリスト者はこれまでとは違う問いを突き付けられることとなるでしょう。
その時、キリスト教会は時代が要請する問いに答えを用意する必要があるのです。

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