「その時に備えて」に備えて(3) ガラテヤ主義には正しく怒れ! -田口望-

ヘンドリック・テル・ブルッヘン作「聖マタイの召喚」
田口望
田口望

 

 

 

 

田口 望
大東キリストチャペル 教役者
大阪聖書学院 常勤講師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

この冊子の中に隠れた忌むべき「ガラテヤ主義」的思考

 JEA社会委員会が出した天皇制反対を促す冊子「その時に備えて」。私がこの冊子に対して怒っている最大の主因は、この冊子が、「反天皇制だから」怒っている訳でも、「自分が尊皇家だから」怒っている訳でもないのです。私が激烈に怒っているのは、この冊子の思想的背景に「ガラテヤ主義」をみるからです。そして、その様なものを放置することはクリスチャンの福音主義者の沽券にかかわる大問題なのです。

“「その時に備えて」に備えて(3) ガラテヤ主義には正しく怒れ! -田口望-” の続きを読む

週の真ん中ストレート(9)警戒せよ!共産党が最近の戦術は終戦直後にドイツ社会主義統一党がしてたことと一緒! -田口望-

長らく東ドイツの政権党だったドイツ社会主義統一党の旗
田口望
田口望

 

 

 

田口 望
大東キリストチャペル 教役者
大阪聖書学院 常勤講師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

歴史に学ぶことの重要性

 私は歴史を学び、そこから、日本の現状に警戒感を持つことは反対しません。むしろ必要なことだと思います。でもね、政治運動が好きな左翼のキリスト者は方はなんでいつも74年前(1945年)のドイツばかり引き合いに出すのでしょうか? なんでボンヘッファー(その時ナチスに逆らってヒトラー暗殺計画を実行した牧師)ばっかりなんでしょうか?
 1945年と今とを比べたら1945年5月まではナチスが政権党だったんですから、そこからばっかり学んでいたら現在の政権党たる自民党がナチスに見えて、そして安倍首相がヒトラーに見えて仕方ない事でしょう。 でもそれが、偏った見方なんです。たまには時計の針を1年進めて、73年前(1946年)のドイツと今の日本の現状を比較して類似点をみてみたらいかがでしょう?その時、ベルリンで何が起きていたか・・・

週の真ん中ストレート(8)共産主義はキリスト教系の異端思想からはじまった  −田口 望−

反共主義
田口望
田口望

 

 

 

 

田口 望
大東キリストチャペル 教役者
大阪聖書学院 常勤講師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

日本のプロテスタントは歴史的に戦前、国家神道によって、弾圧をうけ辛酸をなめた過去があるので、いわゆる政治的な右の動きに対しては警戒を怠ることはありません。その一方で、左の政治的な動きに関しては日本の教会は歴史的に共産主義者に弾圧をうけたことがないので、驚くほど受容してしまっています。

世界的にはキリスト教は共産主義によって最も苛烈な弾圧を受け、(現在も世界中の共産主義諸国でクリスチャンは弾圧をうけ殉教しています。)左の政治的な動きに対して警戒をしているので、日本のキリスト教界の警戒レベルの低さは、異常であるといえましょう。

日本共産党というのは端的にいえばキリスト教の異端なんです。 “週の真ん中ストレート(8)共産主義はキリスト教系の異端思想からはじまった  −田口 望−” の続きを読む

週の真ん中ストレート(7)日本共産党のご飯論法 共産党が目指す「私有財産の簒奪と国有化」の野望を暴く  −田口 望−

反共主義
田口望
田口望

 

 

 

 

田口 望
大東キリストチャペル 教役者
大阪聖書学院 常勤講師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY- 論説委員

日本共産党は国会にも議席をもち、前委員長の不破氏などはスマイリング・コミュニスト(微笑する共産主義者)などと呼ばれ、人当たりがよさそうに見えるがために、リベラル政党の一つ化のように見えます。15年前には綱領を改定し、革命の文字も消え、ソフト路線をずっと打ち出しています。政治にほとんど興味のない人、あるいは、最近興味を持ち出した人などにとっては良い政策を掲げている清廉潔白な人たちに彼らがみえるかもしれません。しかして、その実態は、人類史上最も多くの人を殺めた、ソ連共産党をはじめとする往年の東側世界の共産主義政党の性質をそのまま色濃く残したままであり、西側諸国最大の規模を持つ、マルクス主義政党です。綱領においてはその意図を隠し言葉の言い換えでその意図を末端の党員や大衆には分からないようにする企図さえ見受けられます。

日本のキリスト教で、また日本社会全体が容共(共産主義の態度に明確な反対をしないまでも受容するような態度をとること)の雰囲気に流されつつあるのは、日本共産党の長期的な宣伝政策がある意味成功している証左です。

今回は日本共産党のご飯論法と題しまして、同党がいかに欺瞞的でかつ、私有財産の国有化という恐ろしい考えを今も堅持し将来において実効に移そうと目論んでいることを論駁していこうと考えます。

もって、自由で民主的な社会がこれからも維持されることをキリスト者として願ってやみません。

“週の真ん中ストレート(7)日本共産党のご飯論法 共産党が目指す「私有財産の簒奪と国有化」の野望を暴く  −田口 望−” の続きを読む

あなたの心に!「キリスト教の電子書籍」〈2〉 −井草晋一−

『日本メノナイト教会宣教史』山出正一著

 

 

井草晋一

ピヨ バイブル ミニストリーズ 代表
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  編集長
日本メノナイトブレザレン教団 牧師

“Piyo ePub Communications” 代表

〜戦後の「日本教会史」における一つの流れ(信仰の系譜)から見えてくる、21世紀の宣教と教会形成への提言として〜

■「日本メノナイト教会宣教史」 山出正一 著

〜戦後のアナバプテスト・メノナイト教会の日本宣教〜のご紹介

昨年(2017年)の6月1日に、「電子書籍出版サイト」の5社(*1)から出版いたしました、『日本メノナイト教会宣教史』(山出正一著)ですが、購入してくださった皆様にとても好評です。

“あなたの心に!「キリスト教の電子書籍」〈2〉 −井草晋一−” の続きを読む

あなたの心に!「キリスト教の電子書籍」〈1〉 −井草晋一−

●キリスト教会における「電子書籍」による新たな文書伝道の発展のために

 

 

井草晋一

ピヨ バイブル ミニストリーズ 代表
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  編集長
日本メノナイトブレザレン教団 牧師

“Piyo ePub Communications” 代表

 

 昨年(2017年)の6月より “Piyo ePub Communications” から電子書籍として出版されている先生方に、『Piyo ePub ニュース(著者版)』を配信しています。
(現在、 No.7)

この度、電子書籍の紹介と啓蒙のために、少し手直しして、SALTY で連載記事<あなたの心に!「キリスト教の電子書籍」>として紹介してまいります。
どうぞ、ご期待ください。

“あなたの心に!「キリスト教の電子書籍」〈1〉 −井草晋一−” の続きを読む

信仰者に学ぶ(第一回)~アッシジのフランチェスコ(1)~ −中川晴久−


中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  論説委員

<はじめに>

 「自分が出会った神さまは、本当にそんな方か?」
 これは、私が信仰において迷ったときに、何度も自分自身に問いかけてきたことです。神さまと最初に出会ったあの瞬間、あの時。本当に心から「イエスを主」と告白した自分の信仰の原点に返ることは、大切なことです。

 自分の出会ったイエス・キリストと向き合い、神さまの召しに忠実に歩んだ人物として紹介したいのが、アッシジのフランチェスコです。とても分かりやすく真っすぐにイエスさまに向かった人です。プロテスタント教会では名前を聞いたことがあるくらいで、ほとんど馴染みのない人でしょう。しかし、まだカトリックとプロテスタントが分かれてない時代です。神はキリスト教界に面白い信仰者を輩出させたのです。今回は、このアッシジのフランチェスコについて簡単に紹介できたらと思います。 “信仰者に学ぶ(第一回)~アッシジのフランチェスコ(1)~ −中川晴久−” の続きを読む

「 無い無い尽くしの中で 」  − 久保田 Ukon 典彦 −

『キリシタン史からのメッセージ』
  高槻・Ukon:第5回

 

 

 

 

久保田Ukon 典彦
阿武山福音自由教会 教会員
「髙山右近研究室・久保田」主宰

 

「 無い無い尽くしの中で 」 

 
● 中世の頃、キリシタンの時代。
 聖書の全巻翻訳はありませんし、各国語に訳されてもいません。
 印刷も、活版印刷の技術は発明されたとはいえ、大量には無理。
 たとえ、あったとしても、人々は読めません。一般の識字率は低いのです。
※ 現代の私たちは、聖書の全巻翻訳は、日本語で、何種類もなされていますし、
 一家に何冊もあるほどに、大量に印刷され、手にすることも出来ます。
 現代の日本語に訳された聖書を読むことが出来ます。
 読んでいくことが出来るのは、義務教育が行き届いているおかげと言えるでしょう。

“「 無い無い尽くしの中で 」  − 久保田 Ukon 典彦 −” の続きを読む

玉虫色の米朝合意をどう読むか −西岡力−

 

 

西岡力
(救う会会長・本サイト主筆)

産経新聞6月14日掲載「正論」コラム

玉虫色の米朝合意をどう読むか


都合の良い「朝鮮半島の非核化」

 12日の首脳会談で米朝は「朝鮮半島の完全な非核化」実現で原則的な合意をした。これが米国の思惑通り北朝鮮の核兵器完全廃棄の方向に進めば、北朝鮮は見返りとして日本からの多額の経済協力資金を得ようと日本に接近してくる。すでに5月段階で、北朝鮮政権内部筋は私に、米朝協議がうまくいけば、2002年の小泉純一郎首相訪朝時の日朝協議で取ることに失敗した多額の過去清算資金を受け取るという方針が決まっていると、話していた。

“玉虫色の米朝合意をどう読むか −西岡力−” の続きを読む

アベノミクスを追う(3)-中川晴久-


中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
日本キリスト者オピニオンサイトSALTY 論説委員


<アベノミクス3本の矢>

 前回までの『アベノミクスを追う』において、「デフレからの脱却」がいかに重要であるかを話しました。今回は、アベノミクスの核である金融政策について見ていきましょう。皆さんには、金融政策とは何かを理解しつつ、経済における「偽りを見抜く力」を身に着けてほしいと思います。これを理解すれば、何が正しく何が間違っているのかの識別をすることができるようになります。 “アベノミクスを追う(3)-中川晴久-” の続きを読む