韓国政府の朝鮮人戦時労働問題解決案に対する歴史認識問題研究会声明 −西岡力−

 

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー道徳教育財団教授・麗澤大学客員教授

韓国政府の朝鮮人戦時労働問題解決案に対する歴史認識問題研究会声明
歴史認識問題研究会 会長 西岡力
2023年 1月27日
 
 2018年10月に韓国最高裁判所が、我が国企業に対して戦時中に雇用した元朝鮮人労働者への賠償金の支払いを命じる不当判決(以下「2018年判決」と称する)を下した。この異常事態を文在寅政権が放置したことが日韓関係を根底から揺さぶっている。尹錫悦政権は日韓関係の改善を公約に掲げ問題解決のため様々な努力をしてきた。

 1月12日に、政府傘下の財団が原告らに裁判で命じられた金額を肩代わりして支払うという案を公表した。韓国政府の責任で解決せよと求めてきた我が国政府の立場が受け入れられたものとして評価したい。しかし、韓国政府は我が国に対して「呼応措置」、即ち我が国からの財団への出資と謝罪を求めている。ここで我が国政府と当該企業が対応を誤ると大きな禍根を残す。

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大きく揺らぐ韓国の学問の自由 − 西岡力−

 

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー道徳教育財団教授・麗澤大学客員教授

大きく揺らぐ韓国の学問の自由 − 西岡力−

 

慰安婦問題の大学講義で

大学の講義で慰安婦についての自身の学問的見解を述べ、名誉毀損(きそん)罪に問われた延世大学の柳錫春(リュ・ソクチュン)・元教授(以下、柳教授)に、韓国の検察は懲役1年6月を求刑した。来年1月11日に判決が下されるという。韓国の学問の自由は大きく揺らいでいる。

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平壌宣言20年に思う拉致の戦い −西岡力−

写真:2017年11月6日 · トランプ大統領とメラニア夫人、安倍首相、
拉致被害者の御家族(首相官邸 facebook より)

平壌宣言20年に思う拉致の戦い

(産経新聞令和4年9月16日掲載)

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー道徳教育財団教授・麗澤大学客員教授

平成14(2002)年の小泉純一郎首相の訪朝から20年が経(た)つ。いまだに北朝鮮に拉致されている横田めぐみさんをはじめとする多数の拉致被害者を助けることができていない。本当に申し訳なく慚愧(ざんき)に堪えない。

拉致問題解決は最優先課題
 だがこの20年間で達成した2つの大きな成果がある。

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カルト脱会者からこそ学べ ~統一教会問題~ (1) ー中川晴久ー

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員

 

私が統一協会の恐ろしい実態を知る切っ掛けは、私が27歳の時です。
開拓を手伝っている教会に、母とその娘の親子2人が訪ねてきました。教会の近所に2人で暮らしていました。娘さんは当時23歳。牧師が言うには、その娘さんが「統一協会」というキリスト教の異端に通っていることで母親と喧嘩をするようになり、近所のキリスト教会に通うことで話がつき、私たちの教会にやって来たというのです。その後、娘の方は週に何度か牧師と聖書の話をするようになり、母親ともども私含めてすっかり安心していました。
ところが、三ヶ月ほどして突然、娘さんは家出をし合同結婚式のために韓国へと行ってしまったのでした。
夜中に窓から裸足で家を抜け出したのです。後ほど彼女から入った連絡では、その理由というのが私の教会の人たちから拉致監禁される危険を察知したからなのだというのです。
何で私たちが拉致監禁なんてしなければならないのか?一体、何の話しているのか?目の前では、一人残された母親の泣き崩れる姿がありました。この統一協会という団体がどれほどトンデモナイ犯罪集団であったかを私が知ることになったのは、それが始まりでした。

※フロント画像は、この娘さんが置いていったピアノで母親から私の教会に寄贈されたものです。現在、礼拝にて使用されています。

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安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明 −西岡力−

「総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会」 平成30年1月25日
写真:「総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会」

平成30年1月25日
(首相官邸のホームページより)

安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明

 ライフワークとして北朝鮮拉致問題に取り組んできた安倍晋三元総理大臣(以下、安倍総理と呼ばせていただく)が襲撃され殉職された。拉致というテロと戦ってきた安倍総理がテロに遭うという事態がなぜ起きるのか。悔しくて悲しくて言葉にならない。

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隣(国)人を愛しなさい −亀井俊博−

写真:小麦の収穫(撮影:5月_Piyo ePub Communications)

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

「隣(国)人を愛しなさい

2022・5・20

       韓半島の二大基本原理

 5月10日、韓国の尹錫悦新大統領就任式が挙行され、日本から林外務大臣が祝賀に訪れました。その前の4月24日には新大統領特使が日本を訪れ、関係修復の新大統領親書を岸田首相に手渡しました。5年の任期を全うした革新系文在寅大統領と日本の、長かったギクシャクした関係がやっと終わり、本来の友好関係が回復されることを願う私にとっては、まさに雪解けの春の音信です。

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拉致問題・慰安婦問題、今後どのように向き合うべきか ~ 明石清正 ~

 

明石清正
SALTY論説委員
カルバリーチャペル・ロゴス東京 牧師
ロゴス・ミニストリー 代表

 ユニークな起業家たちが集まって、お互いの熱い思いを語る「ビズテリア・クラブ」という集まりがあります。私、明石清正は、毎月、「激動の世界情勢を聖書から読み解く」という勉強会を担当させていただいています。

 ソルティーの主筆である西岡力先生にも、かつてビズテリアでお話ししていただいたことがありました。昨年11月「わが体験的コリア論」という新著を出されて、ソルティーでも私が書評を書かせていただきましたが、それを見た、ビズテリアの代表、勝山牧生さんが、「ビズテリアの共創トークで、出演していただけませんか」とのご依頼を受けました。

 ところでビズテリアには、笠ひろふみ議員が関わっておられます。笠先生は、長年、拉致議連で積極的に関わっておられ、西岡先生ともよく知り合っている仲です。そこで笠先生にもご出演をお願いし、今回のトークが実現しました。

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毎日と共産の強制連行説に反論 −西岡 力−

写真:史跡佐渡金山(Wikipedia より)
(Photo by Aney, 2005-08-27)
多くの設備が操業当時の姿のまま残されている

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授

参照:「歴史的事実に基づいて反論せよ
(2022-1/28   SALTYの論説)

毎日と共産の強制連行説に反論

(2022年2月17日<正論>・3/3 SALTY掲載)
 政府は1月末、「佐渡島の金山」を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に推薦した。私は1月26日本欄などで文化庁の審議会の答申通りに粛々と推薦すべきだと主張してきたので、政府の決断を支持するものだ。
今後ユネスコの審査過程で韓国政府とマスコミが「佐渡金山は朝鮮人強制労働の現場だ」として世界文化遺産登録に反対することが予想されるが、官民が協力して事実に基づく反論をすべきだ。

 

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歴史的事実に基づいて反論せよ −西岡力−

写真:史跡佐渡金山(Wikipedia より)
(Photo by Aney, 2005-08-27)
多くの設備が操業当時の姿のまま残されている

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授

佐渡金山の世界遺産登録

 昨年12月28日、文化庁の文化審議会は「佐渡島の金山」(新潟県)を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産登録推薦候補に選定した。ところが政府が今回の推薦を見送る方向で調整しているという報道が出ている。
 佐渡金山が推薦候補に選定されるや韓国外務省は「強制労働被害の現場である佐渡鉱山を世界遺産として、登録を目指すことに対して非常に嘆かわしく、これを直ちに撤回することを求める」とコメントを発表した。韓国マスコミも「朝鮮人強制労働の現場を推薦するな」との報道を続けている。
 政府はこのような圧力をはね返し、粛々と推薦手続きを進めるべきだ。そして官民が協力して歴史的事実に基づいた反論を行わなければならない。慰安婦や戦時労働者についてきちんとした反論をせず中途半端な対応をしてきた結果、問題はこじれにこじれた。そのような轍(てつ)をもう踏んではならない。歴史的事実に踏み込んだ国際広報こそが求められている。

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家族会前代表・飯塚繁雄さん逝去に思う −西岡力−

<写真> 中央:家族会の飯塚繁雄代表と安倍首相
(2019年2月19日 首相官邸にて撮影)

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授

家族会前代表・飯塚繁雄さん逝去に思う

西岡力 / 2021.12.20 (月)

 12月18日、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)前代表の飯塚繁雄さんが亡くなった。83歳だった。飯塚さんは拉致被害者田口八重子さんの長兄だ。初代家族会代表の横田滋さんの後を継いで2008年から14年間、家族会代表を勤めた。横田さんの代表在任期間は10年8カ月だったから、それよりも長い年月、拉致被害者を取り戻すための国民運動の先頭に立っていたことになる。

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