キリスト者と政治
日本キリスト者オピニオンサイト SALTY 「第1回公開講演会」
日本キリスト者オピニオンサイト SALTY 「第1回公開講演会」
中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員
前回の「キリスト教界の反日的な傾向(1)」について、「反日的」というタイトルに対する批判を数人の方から頂きました。ただ、「反日的」という言葉については「予めご了承願います。」とお伝えした通り、この記事は世間から問われる「なぜキリスト教は反日的か?」の問いに答えるためのもの、となっています。この問いに真正面から答えることをしなければ、キリスト教会への「誤解」は、益々大きくなるばかりです。特に、真面目に福音宣教(伝道)活動を行っている日本の多くの教会や牧師たちのみならず、韓国系キリスト教会への風評的被害が拡大するだろう、と私は懸念しています。
私たちはキリスト者として、一般社会のキリスト教に対する正しい理解へ向け、丁寧な弁明が必要ですし、日本の教会の兄弟姉妹とともに、同じ信仰を持つ韓国の(特に在日の)兄弟姉妹をも守っていかねばなりません。改めてタイトルの「反日的」という言葉の使用について、ご理解を賜りますようお願い致します。
・ “キリスト教界の反日的な傾向(2)~その原因を探る~ −中川晴久−” の続きを読む
中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員
キリスト教界からなぜ反日的な声明がでるのか
元号「令和」の発表や天皇の皇位継承「御代替わり(みよがわり)」における昨今の世相を見ていると、皇室皇統が日本国民からとても大切に思われていることが分かります。譲位された上皇陛下御夫妻は、日本国民からとてもよく愛されていたことが改めて確認できました。
人が大切にしている事柄を否定して、物事が上手くいった試しはありません。
.残念なことに、私たちのキリスト教界からは様々な声明や宣言が表に出され、その多くは一般的な日本人の感覚からは「反日」的と言われても仕方ないものとなっています。
私たちキリスト者は、時代が要請する問いに回答を用意せねばなりません。また「真理」を体現するものとして自己批判を持ち、時に身を危険にさらしても語るべきは語らねばなりません。それがキリスト者の精神と心得ています。ゆえに、あえてここで「反日」という厳しい言葉を使用するのも、世間が要求する問い(この場合「なぜキリスト教界は反日的か?」)に対して、回答を用意する必要があるからです。この点については予めご了承願います。
写真:『天皇陛下御在位三十年記念式典』
開催日:平成31年2月1日(首相官邸 ホームページより)
・亀井俊博牧師による「社会問題」に関する時事評論です。
「西宮ブログ」の『バイブルソムリエ』に掲載された小論ですが、この度、著者の了承を得ましたので、「SALTY」に転載いたします。
2019・1・23
バイブル・ソムリエ:亀井俊博
「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師
今年の日本の大きなイベントは、4月30日の天皇譲位、10月1日の消費税増税だと言われます。ただ消費税は大きな経済変動があればどうなるか分からないそうです。ここでは確定した天皇譲位について考えます。2016年8月8日、天皇から国民への異例のメッセージに端を発した生前譲位が実現します。そこで天皇制について考える機会となります。アリストテレス「政治学」によると政治体制には、王制、貴族制、共和制、僭主制、寡頭制、民主制の6種類があります。日本は王制と民主制を組み合わせた立憲民主制の下での天皇制です。天皇制も王制の一種と考えれば、世界の歴史的傾向では王制はすたる傾向です。わずかに残った世界の王制国家も、国民の支持なくしては存続出来ないので、王室はそれぞれ苦心しています。日本も同様です。
SALTY論説委員 金井 望
1.三・一独立運動、提岩里事件から100年
提岩里(ていがんり、チェアムリ)事件が起きてから今年で100年になる。これは1919年4月15日、朝鮮京畿道水原郡郷南面提岩里(現在の華城市郷南邑提岩里)で日本の軍隊によって29人の住民が殺害された痛ましい事件である。三・一独立運動の影響で住民が暴徒化し、放火事件や巡査殺害事件などが起こっていたことが、この事件の背景にある。
「堤岩里教会虐殺事件」の真相~殉国記念館(この記事は各種の資料を比較して、真実に迫っている)
単行書・八年陸乙七一・朝鮮騒擾経過概要(この歴史的文書では三・一独立運動は「朝鮮騒擾」と呼ばれている)
2月27日に日韓親善宣教協力会所属のキリスト教徒17人が、提岩里の三・一運動殉国記念館を訪れ、提岩教会の礼拝堂で床にひざまずいて謝罪した。
日本のキリスト教徒17人が韓国・提岩里訪問 「過去の侵奪を謝罪」
彼らは宗教的信念に基づいて、純粋に善かれと思ってしているのだろう。しかし、「善い」と思ってしたことが「善い」結果を生むとは限らない。韓国の反日運動が度を越して、日韓関係が危険な状態になっているこのタイミングで、火に油を注ぐようなことをするとは!
韓国は国民の約3割がキリスト教徒の国である。そのため、多くの日本人には理解しがたいほど、このような行動が大きな影響を与える。このような暴走を止められない日本のキリスト村を、筆者はその一員として残念に思う。