日本民族「性悪説」の檻から出よ −西岡 力−

写真:日本国憲法(国立公文書館デジタルアーカイブ)

 

 

西岡力

日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆

歴史認識問題研究会会長・モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授

日本民族「性悪説」の檻から出よ 

 わが国が主権を回復して70年になる。ところがロシアの侵略戦争を前にしても憲法を改正して国軍を持つという主権国家なら当然なすべきことを未(いま)だにできないでいる。その根本的理由は日本民族「性悪説」の檻(おり)に閉じ込められ、精神における主権回復ができていないことだと、私は考えている。

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キリスト教界の反日的な傾向(3)~その原因を探る~ −中川晴久−

 

 

 中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員


日本のキリスト教界における「反日的」傾向は、隣国韓国の政治情勢と複雑に絡み合っています。「韓国は反日が国是」と揶揄されるも、それが贔屓目に見ても否定できない状況で、ソウル市内ではクリスチャン人口が4割近くになると言われているほどですから、当然日本のキリスト教界に与える韓国キリスト教の影響も大きくなります。
 韓国キリスト教の影響について特記すべきことは、1970年を前後して韓国のキリスト教の「親北」「進歩的」「民衆神学派」と呼ばれるグループの活動家たちが、続々と東京にやって来たことです。
朝鮮半島の南北対立の緊張の高まりから、1972年10月17日韓国の朴正煕大統領は全土に非常戒厳令を敷き、国会を解散させ「維新体制」をスタートします。これと前後して朴正煕政権の監視を避けるように、彼らは日本に来たのでした。アジアで最も自由に活動できる東京を拠点に、彼らは地下組織をつくり、世界的なクリスチャンネットワークを築くことに成功しました。

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書評 倉山満著『ウッドロー・ウィルソン』 −中川晴久−

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
日本基督神学院院長
SALTY-論説委員

 

<はじめに>

 倉山満著『ウッドロー・ウィルソン』には、「全世界を不幸にした大悪魔」という副題がついています。
かつて私はこんな問いを投げかけられたことがあります。

「〈オレは悪魔だ。〉という人間と〈オレはキリストだ。〉という人間のどちらが悪魔だろうか?」と。

当時の私はどっちもどっちだと思って返答できませんでした。みなさんなら何と答えるでしょう。もちろん二者択一の答えなどないわけです。子供の頃に同級生のやんちゃな友達が「オレは〇〇だ!」と言っていた中に、「悪魔だ!」「神だ!」もあったでしょう。自分でもそんなことを言ったことが一度や二度あるかもしれません。でも、現実がちゃんとこれを否定し矯正してくれるものです。しかし、大人になっても「オレは悪魔だ。」「オレはキリストだ。」と本気で信じている人がいたとしたら、どうでしょう。
この『ウッドロー・ウィルソン』を読むと、この問答の正解が差し出されているようにも思えてくるのです。

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書評 倉山満著『桂太郎』 −中川晴久−

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員

<はじめに>

「なぜ桂太郎を描くのか」という問いに対して、著者の倉山満氏は「今の日本に求められている宰相だからです。こんな総理大臣が欲しい!その人物こそ、桂太郎です。」と冒頭で述べています。

私がこの本『桂太郎』を薦めるのは、桂太郎という人物を通して、この本が日本の近代史のエッセンスやアクセントなどを見事に教えてくれるからです。特にキリスト者は、日本がキリスト教世界と本格的に触れることになった幕末そして明治において、私たちの祖先がこれをどう受けとめ、また何を憂いていたかを知ってほしいのです。

これまで日本のキリスト教界では、日本近代史に対しては「戦争責任」を標榜したリベラル層から、さまざまな問題提起がなされてきました。しかし、そこには戦後のWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム:War Guilt Information Program)などの歴史認識の歪曲工作や「南京大虐殺」「従軍慰安婦の強制連行」などの偽証と捏造の政治的プロパガンダがそのままになっており、それをそのままに日本の近代史を眺めるのにはもう限界がきているのです。今後はむしろ、日本において急速に拡大している保守的な考え方の人たちの歴史認識において、私たちキリスト者はこれまでとは違う問いを突き付けられることとなるでしょう。
その時、キリスト教会は時代が要請する問いに答えを用意する必要があるのです。

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日本経済を守る~リフレ派理論~ -中川晴久-

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY 論説委員

トランプ大統領は、新型コロナウィルスの影響で困窮している自国民のために、早い段階でお金を配ることを決断しました。日本政府のおそい対応とはまるで正反対です。

米国がなぜお金をすぐに配ったか?

 経済学におけるリフレ派理論が確立していたからです。
米国ではすでに恐慌についての分析と研究ができています。さらに恐慌から抜け出すノウハウもある。だから、米国はそのマニュアルに沿ってお金を出しました。
ノーベル経済学賞の受賞者が出るくらいのちゃんとした最先端の経済理論があってのことです。
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イースターメッセージ~イエスとの出会い~ -中川晴久-

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY 論説委員

イースターメッセージ「イエスとの出会い」
Ⅰコリント15:1-9

イースターとは、イエス・キリストが復活されたことを祝う日です。
少々難しく言えば「イエス・キリストは十字架にあって死を打ち破りよみがえった。主イエスは死を打ち破り、人類を罪の支配から解放して下さった。」ということでしょう。
このイエス・キリストの死からのよみがえりを、<復活>といいます。
ただ、そんな堅苦しい言い回しではなく、もっとそこにはキリスト教の本質的なあり方と意味があります。

さて、「復活」は信仰者でない人たちにとっては「最大の難所」ともいわれています。教会に初めて来た人が「復活」について「それは後の人が勝手にでっち上げた物語だ!」と言うのを、私も聞いたことがあります。
この死からの復活という「最大の難所」を通ることができれば、信仰を持っていないよという人も、信仰を持つことができるでしょう。
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福音派とは何か?-栗生 稔‐

SALTY編集委員 栗生 稔

何かと話題にのぼる「福音派」

このSALTYのサイトを訪れる読者の皆さんは、キリスト教にそれなりに関心をもたれているだろうし、「キリスト教福音派」という言葉をニュースで聞いたことがあるでしょう。今年はアメリカ大統領選挙の年で「キリスト教福音派」の動向が選挙情勢を左右するといわれていますし、また、最近では「リオのカーニバル」が例年に比べて下火だなとおもったら、リオデジャネイロの市長がキリスト教福音派で、裸に近い格好で夜通し踊ることが退廃的だとしてカーニバルへの公金支出を取りやめたことがニュースになっていました。

このような、何かと話題に上る「福音派」とは一体何なのでしょう?

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クリスマスメッセージ~小さき者として~ -中川晴久-

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY 論説委員

 

クリスマスメッセージ~小さき者として~
マタイ3:16-17

<クリスマスとは>

 クリスマスとは、「キリストのミサ」の意味でキリストの誕生をお祝いする日のことです。ルターはクリスマスの次の主日礼拝にて、「キリストを信じるとき、その人に定めの時が来るのです。」(W.A.10.I.352ff.)と語っています。
つまり私なりの理解でいうと、私たちキリスト者にとって、イエスさまを信じたその日がクリスマスということでもあります。イエスさまが実際にお生まれになったのは、冬ではなく秋ごろであったといわれています。ミトラ教の太陽神を祝う冬至の祭に、クリスマスをキリスト教の祭りとしてぶつけたという話も聞きます。

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書評 倉山満著『ウェストファリア体制』 −中川晴久−

 

 

 

中川晴久
東京キリスト教神学研究所幹事
主の羊クリスチャン教会牧師
SALTY-論説委員

 日本の福音宣教を考えるとき、倉山満著『ウェストファリア体制』(PHP新書)が、いかに重要なテーマをであるか。〈日本のキリスト者が未だ語ってこなかったものであり、語らねばならないメッセージであり、語る使命がある〉。この『ウェストファリア体制』はそれを教えてくれます。私なりに「書評」という形でこの場をかりてお伝えしたい。私はこの本をぜひ日本のキリスト者にこそ読んでほしいと思っています。
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