『キリスト教と日本』 ー 日本福音主義神学会西部部会「2019年度春季研究会議」開催ー

『キリスト教と日本』
ー 日本福音主義神学会西部部会「2019年度春季研究会議」開催ー

 大阪市旭区の神学校、大阪聖書学院で6月10日(月)に開催された研究会議には、110名の牧師や神学生が集い、時節にかなった基調講演や研究発表、パネル・ディスカッション、そして、熱心な質疑応答(Q&A)がなされました。
当日の運営担当者から伺った話では、当初、50名くらいの登録が、直前になって参加者が急に増えてきたとのこと。

 現在の日本宣教に関しての危機感や、戦前・戦中の日本のキリスト教会の動向について、事実と思われていたことの再確認や再調査、またその「真実」を見極めたいとの参加者の思いがあるのではないかと推察されます。

 山口陽一氏(東京基督教大学学長)による基調講演『キリスト教と日本』は、「象徴天皇制」の意味とキリスト教の関係、また、日本国憲法成立過程におけるGHQやキリスト者たちの動向や貢献、また、天皇制に関する神学的な課題などを鳥瞰的に理解する上で、わかりやすく内容の濃い講演でした。

近年、ホーリネス教会など戦時中に弾圧を受けたいくつかの教会(教団や教派)内部から、当時の「事実」とともに、その「真実」を明らかにしようとする動きがあることは、各種の会議や研究会などで言及されています。

 同様に、この度の研究会議の午後2時半からの「パネル・ディスカッション」では、鎌野直人氏(関西聖書神学校校長)から、「戦時下のきよめ派の教会関係資料を読む」をテーマに、日本伝道隊聖書学舎(現 関西聖書神学校)が戦前出版していた「福音新聞」やその廃刊(1939年6/19)後に同年 10/10 から発行された「福音」の内容紹介がありました。

その紙面から、小島伊助牧師や澤村五郎牧師がどのように当時の日中戦争や天皇制を理解し、教会や信徒たちを導いていたかをうかがい知ることができ、興味深いものでした。

 午後1時半からの「研究発表」は、3会場(菅野ホール、チャペル、教室)に分かれて開催されたので、5講演のうち3講演を直接にお聞きできなかったのが残念でした。

CDなどがあれば、後日、聞いてみたいと思われた方々も多かったのではないでしょうか。

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 キリスト教会のプロテスタント、特に聖書信仰(聖書を神の言葉と信じ、キリストの教えに生きようとする)や福音派の教会や教団、教派に属するキリスト者の社会におけるありよう(生き方)や貢献が、戦後間も無い時代と同様に求められている時代です。

 良き研鑽や信仰の励まし(チャレンジ)を受けて、周囲の人々の期待に応えることのできる、日本のキリスト教会、またキリスト者でありたいと思わされました。

(記:SALTY 編集長・井草晋一)

<写真> ・クリックすると拡大します。

1. 基調講演(会場の様子)
2. 大阪聖書学院
3. パネル・ディスカッション
 a.(司会:吉田隆、正木牧人、山口陽一、大田裕作、鎌野直人)
    b. 質問者と会場
4. 福音主義神学会_2019-春の研究会議_案内-1

5. 福音主義神学会_2019-春の研究会議_案内-2