一森牧師事件を報じず、「従軍慰安婦」という不適切用語を使い続けるクリスチャン新聞を批判する −西岡力−

<写真> 『正論』6月号(2021年)

 

 

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長

一森牧師事件を報じず、「従軍慰安婦」という不適切用語を使い続けるクリスチャン新聞を批判する

 日本基督教団の教職である一森文彰(いちもり ふみあき)先生は、北朝鮮による拉致被害者家族の声を聞いて解決のために、救う会が主催する集会や街頭署名運動に参加されていた。私も集会後の懇親会などで何回か一森先生とお会いし、当時先生が牧会していた教会の礼拝に出させていただいたりした。

 ところが、数年前、同教会を辞した後、母校の関西学院大学の神学部教授会が拉致問題編取り組みを理由に新しい赴任先斡旋を拒否した。事実上、牧師職のクビだ。

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閣議決定「『従軍慰安婦』使わない」を評価する −西岡力−

 

 

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授

 

閣議決定「『従軍慰安婦』使わない」を評価する

西岡力 / 2021.04.27 (火)

 4月27日、菅内閣が慰安婦問題と朝鮮人戦時労働者問題で重要な閣議決定を行った。「従軍慰安婦」という用語はたとえ「いわゆる」が付いても不適切であり、また朝鮮人戦時労働者について「強制連行」や「強制労働」という用語も不適切だと決定したのだ。

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ヘンリー王子・メーガン妃の極秘婚騒動−栗生 稔−

ヘンリー王子・メーガン妃の極秘婚騒動

結婚式パレード ウィキペディアより

 

 

SALTY論説委員
栗生 稔

 英国王室の話題が日本のワイドショーをにぎわせています。王室をめぐるいくつかのニュースの内、先月8日に米国の人気司会者オプラ・ウィンフリー氏のインタビューに答えた英国王室のヘンリー王子とメーガン妃が、約3年前の結婚式について、世界が注目した2018年5月19日のウィンザー城でのロイヤルウェディングの前に、実はカンタベリー大主教とヘンリー王子とメーガン妃だけで、秘密の結婚式をしたと暴露しました。その後、数日して英国国教会が秘密の結婚式があったことを否定しました。
 この秘密の結婚式については、日本のメディアはイギリスやアメリカのメディアの報道をただ翻訳して報道するばかりで釈然としなかったのではないでしょうか?
これ、キリスト教にまつわる日本、米国、英国の婚姻制度の違いから、日本人には理解しがたいものになっています。そこで、せっかくキリスト教のオピニオンサイトであるこの場を借りて、あのニュースを一般の日本人にもわかるように深掘り解説しようと思います。

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野党圧勝でも遠い韓国政治の正常化 −西岡力−

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授

4月7日、韓国でソウル市長と釜山市長の補欠選挙があった。セクハラが問題になり、釜山市長は辞任、ソウル市長は自殺したことを受けて、残余の任期1年を勤める新市長を選ぶ選挙だった。
ソウルでは第1野党「国民の力」の呉世勲候補(元ソウル市長)が得票率58%、与党「共に民主党」の朴映宣候補(前中小ベンチャー企業相)が39%だった。呉氏は市内25区すべてで朴氏を上回る圧勝だった。釜山市長選も、国民の力の朴亨埈候補が63%で、共に民主党の金栄春候補の34%を圧倒した。

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SALTY創立3周年を記念して −後藤献児朗−

 

 

 

 

日本キリスト者オピニオンサイト
SALTY代表 後藤献児朗

 

 

SALTY創立3周年を記念して

 日本のキリスト教界の左傾化を憂うキリスト者(クリスチャン)の仲間たちが集まり始め、社会問題に関する facebookグループが2015年7月31日にスタートしました。そして、その仲間たちに支えられて、2018年4月1日に「日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-」が誕生しました。

 多くの読者の皆様の祈りと励まし、そして何よりも記事に対する有益なコメントが、手弁当で活動に参加して下さっている編集委員の仲間たちの心を奮起させ、3年を迎えることになりました。編集会議を代表し心よりお礼申し上げます。

SALTY創立3周年!

2018年4月1日 創立

「日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-」は、本日、創立3周年を迎えました。

皆様のご支援と、寄稿者の皆様、そして、SALTYの記事をお読みくださる皆様に、心より感謝申し上げます。

いよいよ、4年目の働きに入ります。
キリスト教会から社会に発信する、確かな情報、良き道しるべとなる論説や見解ををこれからも発信してまいります。

今後とも、ご支援ご協力をよろしくお願いいたします。

2021年4月1日

代表:後藤献児朗
主筆:西岡 力
編集会議 一同

中国キリスト教の躍進に学ぶ(3)−亀井俊博−

*写真:「ゴルゴダの道」_宮地聴 作_1985・日展入選作品

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

「中国キリスト教の躍進に学ぶ」(第3回)

<第3回(最終回)>
・3回の連載で掲載いたしました。(SALTY編集部)

<第2回>より    <—– クリック!

「中国キリスト教の躍進に学ぶ」

 

(C)中国キリスト教躍進の要因分析と日本キリスト教の学ぶべき点

 中国宣教は、世界の教会の悲願でしたが、無神論共産主義に阻まれ、宣教の門は閉じられていました。多くの欧米のチャイナ・ミッションは中国から撤退させられたのです。しかしその閉鎖状況の中に、教会は大きく成長していたのです。まさに神の恵みであり、人間的には奇跡と言うほかありません。同時に、人間的視点からその発展の要因を探る事も、無意味ではないでしょう。以下わたしの要因分析を述べます。

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中国キリスト教の躍進に学ぶ(2)−亀井俊博−

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

「中国キリスト教の躍進に学ぶ」(第2回)

<第2回>
・3回の連載で掲載いたします。(SALTY編集部)

<第1回>より    <—– クリック!

(c)改革開放時代

 1990年代、文化革命による、社会の破壊と荒廃から再建するため、1989年の天安門事件を経て、鄧小平が“改革開放”を唱え、政治の共産党支配、経済の資本主義市場導入を計りました。その結果、欧米との国際交流が盛んとなり、1990年以降宗教ブームが生じ、キリスト教会も中国駐在のビジネスマン、外交官、学生等のキリスト者の礼拝のため、北京、上海に「国際教会」(International Christian Fellowship,ICF) を認可、ホテル礼拝、やがて会堂が建てられ、パスポートを提示し外国人信徒の礼拝が認められました。これは共産党政府下の「特区」としての市場開放、宗教開放策でした。しかし中国人への伝道は禁止され、中国人キリスト者との交流も認められませんでした。

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慰安婦問題の嘘と戦う新動向 −西岡力−

令和3年3月1日 産経新聞「正論」コラム(一部修正)

 

 

 

 

西岡力
日本キリスト者オピニオンサイト -SALTY-  主筆
モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授、
歴史認識問題研究会会長

慰安婦問題の嘘と戦う新動向

 戦前わが国は公娼制度を持っていた。慰安婦はそれを戦地に持ち込んだものだ。慰安婦となった女性たちは貧困の犠牲者だった。そのことは日本人も韓国人もみな知っていた。ところが1990年代初め日本の一部反日勢力が、日本軍が国家総動員法に基づく挺身(ていしん)隊として奴隷狩りのように朝鮮女性を連行し慰安婦にさせたという荒唐無稽な嘘を大々的に発信した。

 ≪嘘と戦う韓国の学者ら≫

 激しい論争の結果、国内では権力による強制連行ではなく公娼制度の一環だったという見方が支配的になった。外務省も重い腰を上げて2019年から外交青書とホームページで強制連行、性奴隷、20万人という3つの嘘に反論を加え始めた。しかし韓国と国際社会にはまだ「朝鮮人の若い娘20万人が日本軍によって強制連行され、性奴隷となった」という嘘のイメージがはびこっている。わが国にとっての慰安婦問題とはこの嘘をどうやって打破するのかなのだ。

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中国キリスト教の躍進に学ぶ(1)−亀井俊博−

・写真:ネコヤナギの花

 

 

 

バイブル・ソムリエ:亀井俊博

「西宮北口聖書集会」牧師
「芦屋福音教会」名誉牧師

 

「中国キリスト教の躍進に学ぶ」(第1回)

<第1回>
・3回の連載で掲載いたします。(SALTY編集部)

(A)中国キリスト教の躍進に学ぶ

 “戦前の中国のキリスト教徒は、ライス・クリスチャンと呼ばれ、宣教師がお米をくれるから教会に来ていた。だから今は無神論の共産党支配になってしまい、教会は消滅したと思う”、わたしが半世紀も前に戦前の中国の教会を知る先輩牧師からお聞きした話です。

 しかしこの予測は見事に裏切られました。2025年、中国キリスト者数は1億6千万人を数え、2030年には2億4・7千万人に成長し、アメリカを抜き世界一のキリスト教人口になると予測されると言う(Fenggang Yang、米国バーデユ大学教授)。

 そこで危機感を抱いた中国政府は、強力な規制をキリスト教にかけていると言う。わたしはこの奇跡的な現象に関心を抱き、さらには省みて日本のキリスト教不振に比べて、中国キリスト教から学ぶべき事がないか、牧師として切実な思いを持っていました。

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